学習塾・予備校など進学に向けた教育業界では、少子化による影響で子供の数は減っているが塾に通う子供の数は増えている。その背景には「脱・ゆとり教育」、学習指導要領改訂による授業の難化が一因とも言われている。また、中高一貫校の人気が高まり、中学受験が多くなっていることも考えられる。長期的には少子化の影響は逃れられず、進学に向けた教育業界には緩やかな縮小傾向が見られる可能性がある。
教育業界では再編が進んでおり、「東進スクール」を展開するナガセ(9733)は中学受験大手の四谷大谷を買収、進学塾大手の市進ホールディングス(4645)は増進会出版社と業務資本提携、等の例が挙げられる。
資格取得や英会話など社会人向けの教育サービスでは、資格取得学校市場は減少傾向にあるとの報告があるが、英語関連の資格検定やビジネス英語向けの英会話市場はやや拡大しているとの調査もある。2010年前後に英会話スクール大手二社が倒産するなどの状況も見られたが、英語関連サービスへの需要の存在は着実にうかがわれることがわかる。