アウトソーシングとは、企業が社内の専門的分野の業務や機能の一部を専門業者に外部委託することを言う。かつては子会社や関連会社がその役割を担っていたが、IT分野の急速な進歩により専門性が高まったことで、主に社内の情報システム部門を外部委託するように変化していったのだ。
また、近年はIT部門だけでなく、製造業などで設置されている顧客相談室を外部のコールセンター専門業者に委託したり、人事や総務などの基幹業務と思われる部門も、外部の労務コンサルタント会社などに一部業務を委託する企業や組織が増加している。
その背景には、社員教育や人件費削減を行う一方、企業の最も得意とする分野(研究・開発など)に重点を置くことで企業全体の業績アップにつながるとの意図がある。IT分野に関しては、国内だけでなく海外へグローバル展開する企業も珍しくない。
また、工場での製造ラインや半導体の設計・開発などの分野でも技術者派遣によるアウトソーシング化が進んでいる。
近年は医薬品業界でもアウトソーシング化が進んでおり、医薬品の新薬開発プロセスでの開発業務受託機関が成長を続けている。