近年、人材派遣市場は縮小傾向にあるものの、新たな分野の業務請負や海外での人材派遣業を展開するなどで盛り返しを狙っている。
人材派遣業の草分けであるパソナグループ(2168)は、IT系人材サービス会社とエンジニアリング系人材サービス会社を統合して効率化を図っている。
同社の傘下のベネフィット・ワン(2412)は、官公庁や企業の福利厚生業務の運営代行サービスが好調で会員数を伸ばしている。また、中国やアメリカなどに現地法人を設立して事業展開を進めている。今後はインドネシアやタイなどにも進出を検討している。
傘下にテンプスタッフやテンプスタッフ・ピープルを持つテンプホールディングス(2181)は、中小企業への営業を積極的に行ったことが寄与して顧客を増やしている。アメリカの人材会社大手ケリー社との資本提携や、中国系自動車メーカーの技術コンサルティング業務を行うなど、海外展開を加速させている。
外資系企業や海外への就職・転職に強みを持つジェイエイシーリクルートメント(2124)は、イギリスやアジアで積極的に人材紹介を展開している。国内の外資系企業や日系企業の管理職など、専門職の強い人材紹介にも注力している。