多くの人が利用している携帯電話にとって欠かせないのが、電波を送信するために使用される基地局や交換機、アンテナなどの通信用電子機器だ。
こうした通信用の電子機器を手掛ける企業は、通信キャリアが開発する次世代高速通信網に合わせて進化していくため、実績や収益が着実に積み重ねられていく見込みがある。
電子計測機器大手のアンリツ(6754)は、LTE端末製造用計測器や中国EMS向けスマホ製造用計測器が好調で、次世代LET関連の基礎開発をスタートさせるとしている。
同じく通信計測器を手掛けるアルチザネットワークス(6778)は、カナダのEXFO社と業務提携して共同開発や海外での自社製品販売へとグローバル展開を開始している。
基地局用アンテナを手掛けるのは、日立電線(5812)や電気興業(6706)など。電気興業ではアンテナだけでなく鉄塔の設計や建設工事、アンテナの設置などを手掛けている。
日本電波工業(6779)は、通信時の周波数を発振するのに使用される水晶振動子を手掛けている。携帯電話やスマホ対応だけでなく、ネットワーク対応家電向けの製品や、LTE基地局向けの水晶発振器なども製造している。