住宅販売戸数は1997年をピークに減少が続いている。全国の人口は減少に転ずる一方で、住宅需要に対してより直接的な影響を及ぼすと考えられる世帯数については、少子高齢化の影響により、高齢者や単独世帯が2015～20年頃まで増加すると予測されている。
しかし、住宅購入のメイン層である30歳代の世帯等が大きく減少する見込みであり、世帯主の年齢や家族構成の変化が住宅市場にマイナスの影響を与える可能性が高いとの報告がある。このように戸建て住宅市場は少子化の影響を直接受けると言われ、長期的には人口の減少、少子化による市場の縮小などの問題も挙げられる。
将来的な市場縮小の見込みはあるものの、耐震・耐火、省エネ住宅など住宅への高付加価値ニーズは高まっており、住宅の環境性、安全性、省エネ性、バリアフリー性に消費者は強い興味をもっている。
省エネを掲げた太陽光発電住宅、高齢化に対応できるバリアフリー住宅、低価格住宅など各社の取り組みはそれぞれであり、今後も各社間の競争が予想される。
