太陽電池パネルのシリコン層を薄く引き伸ばすことで使用原料やコストを削減が可能となっている。シャープは結晶系とともに薄膜系太陽電池も開発。
カネカはアモルファスシリコンと薄膜多結晶シリコンとを積層にすることで、発電効率を向上させることに成功し、これを主力としている。
三菱重工では「微結晶タンデム型太陽電池」を開発。アモルファス電池膜と微結晶電池膜を重ねたもので、紫外線も赤外線も取り込むことで多くの太陽光を吸収し発電するというシステムになっている。
富士電機はアモルファスシリコン太陽電池を採用しており、省資源と低コストで量産が可能となっている。
一方、化合物系太陽電池とは、原材料にシリコンを使わず、銅(Copper)、インジウム(Indium)、セレン(Selenium)、ガリウム(Gallium)などを結合させて薄膜にする方法。シリコン型に比べて厚みも100分の1で原材料の大幅な削減が可能になるため、将来的な普及が期待されている。
昭和シェル石油はソーラーフロンティアと共同でCIS薄膜太陽電池を開発し、自社工場の屋根に設置して発電した電力をすべて九州電力に売却している。
ホンダソルテックではCIGSという化合物半導体を発電層に使ったCIGS薄膜太陽電池を開発。製造時の省エネルギーとCO2排出量を削減している。
なお、宇宙太陽光利用システムの材料となる薄型の太陽電池用ガラスを製造している日本電気硝子も、次世代の太陽電池の担い手としてあげておきたい。
<関連銘柄>
『 シャープ 』:6753
『 カネカ 』:4118
『 三菱重工業 』:7011
『 富士電機 』:6504
『 昭和シェル石油 』:5002
『 ホンダ 』:7267
『 日本電気硝子 』:5214