リチウムイオン電池は、携帯電話やスマホ・タブレットなどのモバイル機器のほか、自動車や住居用蓄電池、再生可能エネルギー用蓄電池など、さまざまな用途に使われるようになっている。
国内のリチウムイオン電池メーカーには、蓄電池の開発を行っている企業や家電メーカー、自動車メーカーが出資している企業もある。
リチウムイオン電池市場においてトップの世界シェアを持つのは、パナソニック(6752)である。電池の製造では家庭用から業務用まで幅広く製造販売を行っている。
ユアサと日本電池が経営統合して誕生した蓄電池メーカーのジーエス・ユアサコーポレーション(6674)は、自動車用リチウムイオン電池の製造に注力するも、自動車用鉛電池が好調。
NEC(6701)は、スマートグリッド事業で業務提携しているイタリアの電力大手エネルから、大容量のリチウムイオン蓄電システムを受注しており、今後もエネルギー関連事業の拡大を目指している。
古河電機工業の電池部門から発足した古河電池(6937)は、宇宙用リチウムイオン電池が「はやぶさ」に搭載されるなど、確かな技術を誇っている。今後は産業用にも開発を進めていくとしている。
フェライト技術に注力するTDK(6762)は、日東電工の中国子会社を買収し、リチウムイオン電池事業の強化に乗り出している。