リチウムイオン電池の製造に欠かせない材料として、電解液という物質がある。電解液はイオン原子を出す物質で、リチウムイオン電池の中で正極と負極の間を行ったり来たりしながらイオンを放出しするため、何度も放電と充電を繰り返すことができる仕組みになっている。
この電解液を製造するメーカーで、首位のシェアを持つのが宇部興産(4208)だ。自社内で基礎原料から生産までを一貫して行っているので、電池寿命が長いのが特徴。
三菱ケミカルホールディングス(4188)系列の三菱化学は電解液のほか、正負極材やセパレータなど、リチウムイオン電池用材料のすべてにおいて事業展開している。
三井系の総合科学メーカーの三井化学(4183)は、将来的に電気自動車向けのリチウムイオン電池市場の拡大を見据えて事業を行っている。板ガラスメーカーのセントラル硝子(4044)も電解液の製造を行っている。
また、リチウムイオン電池用電解液には「六フッ化リン酸リチウム」という化合物が欠かせないのだが、この製造には高純度フッ素化合物の生産に注力しているのが、ステラ ケミファ(4109)である。