リチウムイオン電池には、負極材に炭素(グラファイトなど)、正極材にはリン酸鉄リチウムという化学物質が使用されている。これらの材料には多くの化学メーカーが参入している。
正極材のメーカーとしては、日本化学工業(4092)、伊勢化学工業(4107)、田中化学研究所(4080)などが挙げられる。また、住友大阪セメント(5232)もリン酸鉄リチウムの生産に乗り出しており、ベトナムの新工場を稼働させている。
三井造船(7003)は戸田工業(4100)と共同で、リン酸鉄リチウムの製造・販売会社を設立している。なお、戸田工業は電池の高性能化に必要なカーボンナノチューブの分散液を開発し、事業化を始めている。
一方、負極材のメーカーは電気・電子向け樹脂加工大手の日立化成工業(4217)が世界首位となっている。ほかにも日本カーボンや、JFEホールディングス(5411)のJFEケミカルも高いシェアを持っている。
チタン工業(4098)は、電気自動車向けリチウムイオン電池材料ののチタン酸リチウムの供給を行っており、電気自動車の普及が待たれるところだ。