レアアースの代替品の開発に着手・製造を進めている企業も増えてきている。レアアースは自動車用モーターやハイテク製品に使用する磁石の製造に欠かせない原料なので、自動車メーカーや電機メーカーの関連企業が主体となって技術開発を進めている。
日本電産(6594)はレアアースを使わない次世代モーターの量産化を進めている。電子部品の製造に注力する戸田工業(4100)も、鉄と窒素で構成するナノメートル単位の磁石用粉末を2013年より量産化すると発表している。
東芝(6502)は、レアアースのひとつであるジスプロシウムを使わない強力磁石の開発に成功しており、日立製作所(6501)も金属で代替する産業用モーターの開発に成功したと発表している。
TDK(6762)は、レアアースを使わないフェライト磁石を開発。自動車のパワーウィンドーなどの中小型モーターや、エアコンや洗濯機などの家電製品にも使用可能なフェライト磁石であり、今後の需要増が期待できる。
トヨタ自動車(7203)と三菱電機(6503)は、レアアースを一切使用しないモーター用磁石を研究開発する組織を発足している。