データセンターとは、インターネット関連の通信事業者が大量に通信回線を利用できるようにあらかじめ多くの通信回線を引き込んで大規模な通信設備を整えている施設のこと。その内部ではインターネット用のサーバやデータ通信などの装置が設置されており、運用も行っている。
特徴としては、大量の通信回線を備えているほか、サービスの提供が安定して行われるように建物自体を耐震構造にしたり大容量の蓄電池や自家発電装置を備えたり、火災時には各機器の損傷を防ぐためにスプリンクラーではなく二酸化炭素やフロンガスによる消火設備などを備えている。
IT系総合メディアの日経コンピュータとITproが独自に調査・選考した2013年のクラウドサービスにおけるランキングによると、データセンター部門でベストサービスに選出されたのは、NTTコミュニケーションズ(9432)、KDDI(9433)、富士通(6702)、NEC(6701)の4社だった。特にネットワークサービスに関しては、高スコアを示している。
データセンターの設置・運用に関わる企業は多く存在する。SI専業最大手のNTTデータ(9613)や大手電機メーカーの日立製作所(6501)、NECや、情報システム大手の日本ユニシス(8056)もデータセンターサービスには欠かせない企業となっている。
また、システム化を進める多くの企業にとってのセキュリティや処理能力のニーズを満たすために、続々とデータセンターの新設が進んでいる。コストパフォーマンス向上のために地方に建設する企業も少なくない。
インターネットイニシアティブ(3774)は島根県に松江データセンターパークを、さくらインターネット(3778)は北海道に石狩データセンターを設置するなど、全国各地に大規模施設を建設してサービスを展開している。