バリアフリーとは、高齢者や障害者など日常生活に困難を抱える人々が暮らしやすいように、建物内の段差や障壁となるものを取り除くという意味の建築用語である。高齢者にとっては、若いころは気付かなかったちょっとした段差や出っ張りによって、思いがけない怪我が引き起こされてしまう場合もあるのだ。
介護保険制度にも掲げられている「高齢者の住まいの整備」に配慮した住宅や住宅設備は、今後さらに需要が増すと予想されている。バリアフリーの明確な定義はないが、メーカー各社は独自に研究を重ねて高齢者や障害者が安全に暮らせる家づくりを提供している。
関連する企業としては、福祉分野の専門部署を設けている積水ハウス(1928)、ユニバーサルデザインの商品を開発して提供しているパナソニック(6752)と大和ハウス工業(1925)、バリアフリーの研究開発に力を入れているTOTO(5332)などが挙げられる。
また、三井ホーム(1868)やミサワホーム(1722)、エス・バイ・エル(1919)といった住宅メーカーも、独自の研究により段差を抑えた敷居や車いすの昇りやすいスロープ、掴みやすいサイズの手すりなどを提供している。
