発送電分離が実現すれば、個人が選択した電力会社用の電力量計や、スマートグリッド用のスマートメーターなどの需要が高まる可能性があるので、電力量計や計測機器などを手掛ける企業にとっては追い風となる。
電力量計の開発・製造において国内トップの大崎電気工業(6644)は、スマートメーターのほか使用電力の可視化を実現したデマンドコントロール装置なども開発している。同じく電力量計を手掛ける企業は、三菱電機(6503)や富士電機(6504)などが挙げられる。
制御機器やヘルスケアにも注力するオムロン(6645)は、電力監視機器や省エネ分析ソフトなども手掛けており、スマートハウスの普及にともなう需要増も期待できる。
東電系の電源設備や変電設備、配電設備などを手掛ける高岳製作所と東光電気は、経営統合して東光高岳ホールディングス(6617)となっている。2014年の完全統合後には、営業利益率4%を目指す方針である。
配電機器や電子制御装置を手掛ける東洋電機は、太陽光発電の市場拡大とともに需要が高まる太陽光発電向け変圧器に重点を置いている。2014年度までには2~3割年商が上がる公算としている。
正興電機製作所(6653)は、変電所用配電盤や電力供給の監視制御システムなどを手掛けている。筆頭株主は九州電力だが、日立製作所とも密接な関係を持っている。