電力市場における改革が経済産業省の専門委員会で議論されてきた「発送電分離」が、2013年中には電気事業法が改正されて実現へと向かいそうだ。
発送電分離とは、電力会社を発電会社と送電会社に分けること。これによって電力会社が事実上独占してきた送電網が開放され、多様な企業が電力事業に参入してくることによって競争が生まれて電力の供給力が高まることや、電気料金値下げにつながるという狙いがある。
専門委員会では発送電分離のほか、家庭向け電力料金の段階的な自由化についても検討を重ねてきている。実際、電力事業者が増えて競争が生まれて家庭向け電気料金が下がることや、電力が安定的に供給されることは社会的にも望ましいことだ。
3.11の大震災以降は、契約電力が50kW以上の需要に対して一般電気事業者が電力供給を行う新電力会社(特定規模電気事業者)が増加しており、発送電分離が実現すれば新規参入事業者がさらに増えることになるだろう。