シェールガス由来の液化天然ガス(LNG)は火力発電の燃料に使用されることから、電力・ガス各社では米国やカナダから資源調達することを検討している。
東京電力(9501)は、三菱商事や三井物産が米国で取引しているLNGを調達することを決めている。原発停止による燃料費のコスト高が課題となっているため、2017年をめどに割安なシェールガスの利用を本格化する見通しである。
中部電力(9502)、東京ガス(9531)、大阪ガス(9532)は、三菱商事などとともにコンソーシアムを編成して、カナダのブリティッシュ・コロンビア州シェールガスを中心とした天然ガス開発プロジェクトに共同で参画している。これにより、将来的に安定した資源調達を行えるとしている。
住友商事の子会社は米電力大手のドミニオン・リソーシズの子会社と年間約230万トンの天然ガスの液化加工契約を結んでおり、このうちの140万トンを東京ガスが、80万トンを関西電力(9503)が引き取ることで合意しており、米国政府の認可が下りれば2017年から輸入を開始できることになる。
なお、カナダ政府がシェールガスの輸出事業を認可していることから、関係筋では米国も近いうちに認可するのではないかとの期待がもたれている。
<シェールガス関連銘柄>
『東京電力』:9501
『中部電力』:9502
『関西電力』:9503
『東京ガス』:9531
『大阪ガス』:9532