近年、中小河川や用水路などの小規模な水力を利用して発電を行う小水力発電(マイクロ水力発電)も、電力事業の一角として期待されている。
ダムなどの大規模な水源が必要ないので比較的簡単に発電機器の設置ができて、ある程度の水量さえあれば安定的な発電ができることから、国内各地で導入を進めている。
再生可能エネルギーの全量買い取り制度が開始されたこともあって、小水力発電の引き合いが増加してきている。政府も関連規制を緩和しだしたことも、普及を後押ししている。
関連企業としては、東芝プラントシステム、荏原、日本工営などを挙げておきたい。
中小型水力発電装置を手掛ける東芝プラントシステム(1983)は、2mの低落差ユニット型水力発電装置の開発や販売に注力している。
ポンプのメーカーの荏原(6361)では、河川水や下水処理水などを利用した熱源でヒートポンプを運転する「地域冷暖房システム」に注力している。
バングラディッシュやインドネシアなどの東南アジアを中心に小規模水源開発事業のコンサルタントを展開している日本工営(1954)も、水力発電分野の企業として注目したい。