長引く経済不況の影響から「子どもの教育費は聖域」とは言い難いとする調査結果も報告されているが、実際には子ども一人にかける教育費にそれほど変化は見られない。
通塾させる子どもの低年齢化や集団塾より個別指導が人気なことが幸いして、教育業界は順調に利益を上げている。個別指導の人気が上昇傾向にあり、集団との双方を運営する形態も定着しつつある。
学習塾最大手の栄光ホールディングス(6053)は、個別指導の増加や季節講習が順調に伸びており、営業益は好調である。
早稲田アカデミー(4718)も高校合格実績が好調なことから生徒数を伸ばしており、人件費抑制効果もあって営業増益となっている。新設校も前年度比プラスに転じ、教室拡大に意欲的である。
ベネッセホールディングス(9783)傘下の東京個別指導学院(4745)は、個別対応の新学習システムが功を奏して好業績に転換している。
首都圏に個別指導受験塾の「TOMAS」を展開するリソー教育(4714)は、幼児教育や家庭教師など多角的に運営しており、個別塾の生徒数増加もあって最高益を更新している。
明光ネットワークジャパン(4668)も、個別指導部門が好調に業績を伸ばしている。
