レアメタルとは希少な金属のことで、さまざまな産業製品の機能向上には欠かせない存在となっている。産出国としては中国、南アフリカ、ロシアなど、経済情勢や政情不安が懸念される国との連携が必要になってくる。
このため、海外との取引に精通した総合商社などが、レアメタル、レア・アース関連企業として浮上してくる。
丸紅(8002)は2008年からレアメタル鉱山開発に着手している。
伊藤忠商事(8001)はミャンマーでのレアメタル鉱山開発に乗り出し、モリブデンやタングステンなどの地質調査などを開始している。
世界の産出量のうち9割は中国なのだが、日中関係が緊張状態にあるため、日本は中国のレア・アースに依存しない決断を強いられている。
こういった背景を受けて、豊田通商(8015)はインドの企業と協力してレアアース工場を完成させている。
また、双日(2768)は豊田通商とともにベトナムでのレア・アースの開発協力を促進、オーストラリアでも地元の鉱山会社と協力してレア・アースを輸出している。
国内で使用するレア・アースの1/10を調達する住友商事(8053)は、カザフスタンのウラン採掘場でレア・アースも発見しており、年間3000トンの生産体制を確保している。
昭光通商(8090)もレア・アースやレア・メタルを調達してIT関連や自動車関連の企業に提供している。