電子書籍の普及に必要なものは、電子書籍リーダーなどの端末とともにコンテンツの充実が欠かせない。サービスを利用する読者にとっては、バーチャルブックストア内に読みたい書籍がどのくらいあるかが重要なポイントになるからだ。
そのためのコンテンツ作成および配信を手掛ける企業が今後も増えていくことが予想される。
携帯コンテンツの配信から電子書籍部門を立ち上げたSmartEbook.comは、福岡を拠点にアメリカ・中国・オーストラリア・シンガポールなどに事業所を置き、世界に向けた電子書籍の配信を進めている。
デジタルコンテンツ事業に注力しているインプレスホールディングスは、アマゾンのPODで1500部超のプリントを実現するなど電子書籍を強化している。
電子書籍販売・配信の先駆者のパピレスは、双葉社と提携して「電子書店パピレス」にコンテンツ配信している。また日本漫画を翻訳出版している米国デジタルマンガ社と業務提携して北米の主要電子書籍サイトへの配信も進めている。
国内大手出版社の角川グループホールディングスは、デジタルコンテンツのプラットフォームを確立して「BOOK☆WALKER」でのコンテンツ販売を強化。成長を続けている。
富士通は電子書籍コンテンツサービスの「BooksV」を提供。自社の端末だけでなく、iOS端末(iPad/iPhone/iPod touch)にも対応できるような設定を提供している。
楽天は2011年にカナダの電子ブックリーダーなどを手掛ける「Kobo社」を買収し子会社化することで、電子書籍分野を強化している。コンテンツの充実と電子ブックリーダーの販売も行っている。
<関連銘柄>
『 SmartEbook.com 』:2330
『 インプレスホールディングス 』:9479
『 パピレス 』:3641
『 角川グループホールディングス 』:9477
『 富士通 』:6702
『 楽天 』:4755