がん患者に施される治療法のひとつに抗がん剤による化学療法がある。がん摘出手術や放射線治療の前後に用いられることが多く、転移している可能性がある場合にその病巣に向けて治療を行う方法となっている。
抗がん剤の開発には、国内外の多くの製薬会社が着手し製造販売を行っている。がんとひと口に言っても体のさまざまな部位にできるため、部位によって対処法が異なることから抗がん剤も多くの種類が必要とされる。
たとえば、中外製薬は2009年に胃がんや膵がんに対する抗がん剤の治験を経て申請を行っており、効果が期待できるとして承認されれば公に製造販売が認められる。すでに承認されて医療機関において使用されている抗がん剤も、国内の製薬会社からは多数の提供がされている。
抗がん剤の開発・製造に携わる会社としては、武田薬品工業、小野薬品工業、アステラス製薬、エーザイ、第一三共、協和発酵キリンなどがある。
また、火薬の製造から始めた日本化薬も抗がん剤の研究・開発に意欲的に取り組んでいる。
なお、抗がん剤には副作用がつきものだが、各製薬会社では副作用に対応する医薬品の開発も同時に進めている。
