日本でがん治療と言えば「外科療法」「化学療法」「放射線療法」の三大療法が主流なのだが、近年は第四の治療法として「免疫療法」や「再生医療」などが加わり、最先端技術を駆使した治療法に医療関係者の注目が集まっている。
現在、国内の多くの製薬会社においてがん治療ワクチンや抗がん剤の研究・開発が進められており、外科手術などの痛みを伴わずに治癒を目指せるような、医療関係者や患者とその家族が待ち望んでいたさまざまな治療法において、着々と治験が開始されている。
医薬品が世の中に出るまでには、開発過程において安全性や治癒効果などを確認するために約2~3年の臨床試験(治験)を行い、厚生労働省に承認申請をして承認されれば市販薬として製造販売されるようになる。この承認申請には約1~2年かかると言われている。このため、新薬が登場するまでには約10年もの期間を要するのだ。
私たちは誰もががん患者になる可能性があるだけに、iPS細胞の応用やさまざまな免疫療法によって痛みを伴わずに安心して治療に臨めるような新薬が、できるだけ速やかに使えるようになることを望んでいる。