2012年12月、笹子トンネルの天井板が崩落して9人の犠牲者を出すという痛ましい事故が起きた。これを受けて、国土交通省は高速道路と国道のつり天井式トンネルの37か所を緊急点検するように全国の整備局に指示が出されている。
また、安倍政権が閣議決定した緊急経済対策には公共事業に多くの予算を計上した。その内訳としては、「復興・防災対策」「成長による富の創出」「暮らしの安全・地域の活性化」の3点を重点分野として、これらをカバーするべく公共事業関連費を増やし、その中で全国の老朽化したトンネルや橋、道路の補修に充当するとしている。
老朽化したトンネルや橋は修繕だけでなく建て替えの必要もあるという点で、ゼネコンや全国の建設会社などがそれらの作業を請け負うことになるだろう。
地方へのばらまき復活と揶揄されかねない予算組みではあるが、事故を未然に防ぐ対策は早急に行われなければならない。各関連企業にも、迅速かつ良心的な対応を望みたいところだ。
