半導体は、私たちが日常的に使っている携帯電話やパソコン、テレビ、家電製品から産業機器、電車などの交通インフラなど、あらゆる電子機器になくてはならない電子部品である。
米国生まれの半導体だが、やがて高品質と低価格の日本製品が評価されはじめ、1980年代には世界シェアの5割を日本勢が占めるようになっていた。
しかしその後、韓国や台湾の低価格半導体や米インテルのパソコン用MPUがシェアを拡大したことや、国内の長引く不況などにより、日本勢は苦境に立たされるようになった。
今後の半導体市場の拡大は、世界経済の立て直し如何にかかっている。日本国内では、統廃合を進めたり、設計・開発を国内企業で行い生産は半導体受託生産企業に移管する米国の手法を取り入れるなど、巻き返しを図れるかどうかという転換期を迎えている。
なお、半導体は多くの電子機器の開発において早い段階から使用されるため、半導体関連銘柄の動向は景気の先行指標ともなっている。
