イスラム教徒はイスラム教の戒律によって、豚肉やアルコールを口にすることが禁じられている。また、戒律で決められている処理・加工・輸送・保存をされた食品や飲料品であることも必須なため、イスラム圏で事業展開する食品・飲料品メーカーは、厳格な戒律に配慮が必要となる。これらを丁寧にクリアすることで巨大なイスラム市場に参入を果たしている食品、飲料品メーカーは欧米各国に多くあるが、近年は日本もハラールを取得に取り組む企業が増えている。
乳酸菌飲料を独自の販売手法で展開するヤクルト(2267)は、古くからハラール認証を取得してマレーシアやインドネシアなどでの販売を拡大している。
日清食品(2897)は、豚肉由来のものを一切使わないハラール認証を得たインスタントラーメンをインドネシア向けに製造して販売している。日清オイリオ(2602)は食品に使用する乳化剤でハラール認証を取得している。
微細藻類ミドリムシを大量培養して機能性食品やヘルスケア製品、バイオジェットの燃料に活かす技術を確立したユーグレナ(2931)は、マレーシアでミドリムシとクロレラについてハラール認証を取得し自社ブランドジュースや化粧品、ペットフードをイスラム圏での普及を推進している。
マルハニチロ(1333)は機能性食品についてハラール認証を取得している。同社に製品を卸す林兼産業(2286)は、マレーシアで合弁会社を設立してハラール認証を取得した魚肉ソーセージの販売を開始している。
サッポロホールディングス(2501)傘下のポッカや、キューピー(2809)、味の素(2802)も、マレーシアでハラール認証を取得している。
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