「ADRに興味を持ったのでさっそく購入しよう!」
と決意したとしても、残念ながらすべての証券会社がADRを取り扱っているわけではありません。
現在、日本の証券会社でADRを取り扱っている会社は、楽天証券とSBI証券、マネックス証券のわずか3社のみです。
国内にこだわらなければ、米国のネット証券会社を利用することも出来ます。
その場合、より豊富なADR銘柄が取引可能になるでしょう。
しかし、まずは国内証券会社が取り扱っているADR銘柄だけでも、十分に魅力的な銘柄が揃っているということを、説明していきましょう。
■日本の証券会社で取引可能な国
中国、イギリス、インド、ブラジル、オーストラリア…といった国々の主力銘柄のADRが取引可能です。
各証券会社では、取り扱っている国や銘柄が異なりますので、あらかじめ確認しておいた方が良いでしょう。
■人気のADR銘柄
フィンランドの「ノキア」や、イギリスの製薬企業「グラクソ スミス クライン」などが、ADRでは人気があるようです。
フィンランド株もイギリス株も、日本からは取得が困難ですので、このような世界的企業の銘柄を簡単に買えるということが、ADRの魅力のひとつと言えるでしょう。
さらに、中国の「百度(バイドゥ)」、ブラジルの資源会社「ヴァーレ」といった、将来の成長が期待される新興国企業も人気があります。
■上場されているADRは優良企業の集まり
ADRには3つのレベルがあり、「レベル1」のADRは、米国の証券取引所に上場されておらず、主に店頭で取引されています。
ADRが証券取引所に上場される場合、米国の厳しい審査がありますので、それを通過しなければなりませんが、「レベル1」のADRは、その審査を受けてないということなのです。
しかし、日本の証券会社を通して取引可能なADRは、すべて米国の証券取引所に上場された「レベル2」と「レベル3」のADRのみです。
財務などに不安のない優良な企業だけが上場されるということですので、投資家にとっては余計な心配なく投資出来るということになります。
■世界中から優良企業を選んで投資
このように、ADRでは世界中から厳選された優良企業への投資を可能にしてくれます。
配当金を目的に先進国の安定した大企業ADRを購入するのもよし、成長を期待して新興国企業のADRを購入するもよし、というわけです。
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続いては、日本株ADRについてです。