日本株のADR取引を本格的に始めようとする場合、米国のネット証券会社の口座開設が必要となります。それというのも、現在、国内証券会社では日本株のADRを取り扱っていないからなのです。
一方、米国のネット証券会社では、200社以上の日本株ADRが取引可能です。中には、日本語対応の会社もありますので、思ったほど敷居が高くないかもしれません。
ところで、外国人が日本株ADRの取引をするのは、理解できます。
しかし、日本に住んでいる私たちが、日本株の取引は普通に出来るのにもかかわらず、米国市場で日本株ADRの取引をするということは…
はたして、このことに一体どのようなメリットがあるのでしょうか?
■単元株制度がなく1株から購入可能
メリットのひとつが、「安さ」です。
実は米国のネット証券会社では、1株から購入が可能です。日本では単元株制度あり、取引するには1000株単位や100株単位で取引しますよね。
米国ではその制度がないために、1株から小額でコツコツと株を買い貯めていくことが出来るのです。これはADRでも同じです。
ですから、日本株の高くて手の届かなかった銘柄も、日本株ADRで購入すれば、1株から購入出来るというわけです。
しかも、配当金も1株から受け取りが出来ます。
■オプション取引が可能
株投資といえば、株価が上ったときに利益が生まれるというイメージがありますが、オプション取引では、株価が上っても、下がっても、変わらなくても、利益を生み出すことが可能です。
日本の株式市場でも出来ますが、日本株ADRの方が流動性が高い分、有利だといわれています。
■情報に素早く対応
メリットの三つ目がこれです。
日本では夜中になりますが、米国時間の朝に、米国雇用統計など株価を大きく動かす情報の発表があります。
米国雇用統計などは、米国の株価だけに影響するのではなく、日本を含め、世界中の株価や為替相場に大きな影響を与えます。
当然、日本の証券取引所は時間外ですので、日本株の取引は出来ません。そのような情報に素早く対応しようと考えるなら、やはり日本株ADRの取引が適切でしょう。
米国のネット証券会社では、ADRの空売りも可能ですので、良い情報のみならず、悪い情報のときも利益を得ることが可能です。
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続いては、日本株ADRの値動きで外国人投資家の動向をつかむ、です。