核燃料とは、原子炉内で核分裂や核融合などで原子核エネルギーを発生させる核燃料物質のことで、通常ウラン238を濃縮したウラン235を使用する。
核燃料の開発は日本核燃料開発株式会社が行っているが、この輸送を手掛けているのは海運輸送大手の宇徳(9358)である。
また、核燃料輸送時に使用される輸送容器を製造しているのは木村化工機(6378)である。同社は使用済み核燃料検査装置やMOX燃料(ウランとプルトニウムの混合燃料)製造装置なども手掛けている。
使用済み核燃料とは、原子炉で3年ほど使用されて取り出された燃料棒のことだが、ウランやプルトニウムが大量に含まれていることから高レベル放射性廃棄物とされている。使用済み核燃料は核燃料サイクルのために再処理工場などに輸送されることもある。再処理工場は青森県六ケ所村にあるが、茨城県東海村にはリサイクル機器試験施設を建設中である。
日立造船(7004)は、使用済み核燃料の輸送容器や貯蔵容器などを製造している。アメリカから貯蔵容器を大量受注しており、今後も原子力機器の製作に注力していくとしている。