自動車メーカーは環境に配慮したエコカーの開発技術を安定させた次の段階として、より安全に配慮して自動車事故死ゼロを目指すべく自動運転技術の研究開発を行っている。
世界的にも自動走行技術を推進するための法整備や交通規制の見直しなどが議論されており、米国グーグル社は2009年ごろから自動運転の技術開発を進めており、世界トップクラスの自動車メーカーとも協議を重ねている。
国内ではトヨタ自動車(7203)、日産自動車(7201)、ホンダ(7267)が自動運転車の実用化を目指して研究開発に取り組んでいる。
トヨタ自動車は「オートメイテッド・ハイウェイ・ドライビング・アシスト(AHDA)」という運転支援システムを開発し、公表している。2010年代半ばの実用化を目指している。
日産自動車は、市街地で発生しやすい人為的ミスをカバーできる自動運転車の開発に注力しており、2020年までに実用化することを目標としている。
ホンダは具体的な実用化の時期については未定だが、「コネクテッドカー技術(ネット接続型自動車技術)」と「自動運転技術」を活用した安全システムを「第21回ITS世界会議デトロイト2014」で披露している。
富士重工業(7270)はステレオカメラでの運転システムで緊急時の自動ブレーキを可能にし、さらに道路上の白線を認識する「車線中央維持」や「車線逸脱抑制」などの新機能を付加した新型アイサイトを開発している。ドライバー支援システムについては他社への供給も検討している。
マツダ(7261)は「CEATEC JAPAN2014」において、高精度のGPSやセンサー技術を用いて運転支援するシステムを搭載した車を公開している。