農薬メーカーには、2005年の時点で農薬事業1位、2位の住友化学(4005)、日産化学工業(4021)のほか農薬専業最大級の日本農薬(4997)等がある。
住友化学(4005)は住友系の総合化学の企業で、医農薬と情報電子に注力している。医農薬の分野では、農作物の安定供給、人口増加に対応するための食糧増産、感染症の蔓延防止、衛生的で健康な生活の実現などに貢献するため、農薬や肥料、飼料添加物のほか、家庭用・防疫用殺虫剤、医薬原体・中間体などを製造・販売している。
日産化学工業(4021)は1887年に化学肥料で創業し、有機・無機・電子の材料3分野が中核になっている。農薬のほか医薬も展開している。
日本農薬(4997)は自社開発品と海外展開に特色があり、自社品比率(自社で開発した製品の比率)は60%以上である。
肥料メーカーには、三菱レイヨン、ラサ工業、サン化学の事業が合流した化学肥料大手のコープケミカル(4003)、有機肥料が国内首位で片倉工業系の肥料企業が発祥の片倉チッカリン(4031)等が挙げられる。「チッカリン」は、肥料に含まれる成分で作物の生育に必要な三要素の名称(チッソ、カリ、リンサン)から取られている。