万が一、インフルエンザに感染した場合には、ウィルスの増殖を防ぐためにも病院や医療機関での診察と適切な治療が必要となる。
中外製薬(4519)は、スイスのF.ホフマン・ラ・ロシェル社から「タミフル」経口剤を輸入販売しており、流行拡大への追加供給にも応じる姿勢である。
近年は、吸入によって喉の粘膜に薬剤を付着させて菌の増殖を抑える吸入粉末剤も開発されており、先行する「リレンザ」はグラクソ・スミスクライン社が製造販売している。
同じく吸入粉末剤を研究開発してきた第一三共(4568)は、2010年から「イナビル」の販売を開始している。1回の吸入で効果が出ることもあるが、解熱後もインフルエンザウィルスが残っていることもあるため、服用後も注意が必要になる。
また、服薬できない場合の点滴薬も開発されている。
塩野義製薬(4507)では抗インフルエンザウィルス点滴薬として「ラピアクタ」を開発し2010年から販売を開始している。
すでに重症化してしまっている場合は自分で薬を飲むことができない状態にあり、そういった患者への投与が可能なことは待ち望まれていた薬と言える。