【7677】ヤシマキザイ新規上場で気になる株価は!?

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2019年6月26日に東証2部市場へ上場する「ヤシマキザイ」について概要と期待度を見ていきたいと思います。

ヤシマキザイの上場日は!?期待度は?

企業名 ヤシマキザイ
上場市場 東証2部市場
銘柄コード 7677
事業内容 鉄道関連製品、産業用電子部品等の卸売業
所在地 東京都中央区
設立 1948年
従業員 262名
会社HP https://www.yashima-co.co.jp/
監査法人 トーマツ
上場日 2019年6月26日(水)
主幹事 野村證券
BB期間 2019年6月10日(月)~2019年6月14日(金)
価格決定日 2019年6月17日(月)
購入申込期間 2019年6月18日(月)~2019年6月21日(金)

同社は鉄道車両部品や産業機器メーカー等々への電子部品の販売を行う企業です。

JRを始めとする鉄道会社や自動車メーカーとの付き合いを持ち、社歴も長い会社の上場となります。

どんなことをしている会社なの?

(参照:https://www.yashima-co.co.jp/ja/index.html

同社は1948年に鉄道や船舶向けの機器を製造・販売する会社として設立しました。

創業後、旧国鉄に対して鉄道車両向け部品の販売とメンテナンスを行うことで成長してきました。現在はJRを始め、国内の鉄道各社に対してパンタグラフやケーブル、空調装置等の販売とメンテナンスを手掛けています。

また近年は中国やインドネシア、インドなどの海外展開を行い、日本で培った鉄道向けのノウハウの提供を行っています。

また一般向け事業として、産業機器メーカーや自動車メーカーに対して、コネクタや電子部品の販売を行ったりと、事業領域の拡大を図っています。基本的にBtoB向けの事業を行っているため、知名度が低い会社ですが、IPOによって海外展開へのかじ取りに寄与することが想定されます。

売上や成長性は?

2014年3月期 2015年3月期 2016年3月期 2017年3月期 2018年3月期
売上高(百万円) 28,877 33,928 32,832 32,518 33,500
経常利益(百万円) 372 766 774 1,038 534
当期純利益(百万円) 180 438 339 696 329
純資産額 (百万円) 4,081 4,785 5,475 7,749 8,175
BPS(円) 1,522 1,778 2,005 2,823 3,167
EPS(円) 67 163 125 254 124
自己資本比率(%) 24.4 21.9 25.5 34.6 34.1
ROE(%) 4.6 9.9 6.6 9.3 4.1
配当性向(%) 22.2 9.2 12 10.7 10.9

業績については横ばいの様相です。売上高と利益については、上下しながらの状況ですので、決して成長企業ではありません。取引先のメインが鉄道会社であるため、業績のベースがある一方、他事業向けや海外展開の進捗によっては業績の変動が起きます。配当についてはこれまでも出してきており、上場後も引き続き継続する模様です。

公募株数 総数801,000株             (内、公募250,000株、売出551,000株)
OA分 120,000株
発行済み株数 2,880,000株
想定価格 1,280円(100株単位・13万円)
仮条件 1,200円~1,280円
初値予想 1,100円~1,400円
想定PER 約11倍
想定PBR 約0.4倍
配当利回り 約1.2%
想定時価総額 37億円

今回の上場にあたっての吸収金額は11.7億円で、時価総額が37億円と東証2部上場銘柄としては小ぶりに当たります。

人気化しづらい業種であるため、過度な初値には期待できず、場合によっては公募割れのリスクもはらんでいます。

株主名 保有割合 ロックアップ
佐藤 泰子 18.15% 90日間
神鋼造機(株) 16.58%
関 年子 10.86% 90日間
東京中小企業投資育成(株) 7.75% 90日間
ヤシマキザイ従業員持株会 7.41% 180日間
関 正一郎 7.41% 90日間
佐藤 厚 7.39% 90日間
(株)みなと銀行 4.77% 90日間
コクサイエアロマリン(株) 4.65% 90日間
日本生命保険相互会社 3.87% 90日間

同社の大株主は佐藤会長の奥様である佐藤泰子氏で、同社株の18%を有していますが、大株主に支配株数を有する方がいないため、実質非オーナー企業です。元々創業時は香西角三郎氏他6名が発起人として創業した同社は、分散した株主構成をしていたことが想定されます。

売出は佐藤泰子氏と関年子氏といった事業に関わっていない方とみなと銀行の3者で55.1万株の売出です。

大株主には90日もしくは180日ロックアップ制限がかかっていますが、そもそも株主が分散している会社ですので、一定期間経過後の株主構成は大きく様変わりしている可能性が高いでしょう。

公募では2.9億円の資金調達を行い、業務効率化に向けたウェブ環境システムの構築と、基幹システムへの投資、海外事業に向けた人件費および運転資金に充てられる予定です。

今回は売出株が公募株をやや上回っており、エグジット意識のIPOとなります。元々株主構成が複雑な会社であったため、このような事態を解消するためのIPOともいえますが、IPO投資家としては面白みに欠ける案件といえます。

どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?

今回の「ヤシマキザイ」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。

割当率 株数
主幹事 野村證券 91.31% 841,000株
幹事 SMBC日興証券 5.21% 48,000株
みずほ証券 1.30% 12,000株
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 1.30% 12,000株
エース証券 0.43% 4,000株
SBI証券 0.43% 4,000株

今回の主幹事は大手の野村證券が主幹事を務めます。その他SMBC日興証券を含め5社が幹事会社として名を連ねています。株式の取得は野村證券に口座をお持ちであれば獲得できる可能性は高いです。

著者のまとめ

業容は安定しているものの、面白みに欠けるIPO銘柄ですので、公募割れのリスクをはらみながらの上場となります。鉄道向け事業の安定さはある一方その他事業での拡大は不可欠であるため、注意が必要です。

ただし、同業の鉄道部品関連銘柄に比べても小ぶり上場となるため、隠れた優良銘柄として後々注目される可能性もあるため要チェックです。

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