2018年9月25日に東証マザーズ市場へ上場する「アイリックコーポレーション」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
アイリックコーポレーションの上場日は!?期待度は
企業名 | アイリックコーポレーション |
上場市場 | 東証マザーズ市場 |
銘柄コード | 7325 |
事業内容 | 個人および法人向けの保険販売事業、保険代理店向けソリューション事業およびシステム開発事業 |
所在地 | 東京都文京区 |
設立 | 1995年 |
従業員 | 252名 |
会社HP | https://www.irrc.co.jp/ |
監査法人 | あずさ |
上場日 | 2018年9月25日(火) |
主幹事 | 野村證券 |
BB期間 | 2018年9月5日(水)~2018年9月11日(火) |
価格決定日 | 2018年9月12日(水) |
購入申込期間 | 2018年9月13日(木)~2018年9月19日(水) |
同社は個人および法人向けの保険代理店運営を行う企業です。
近年街中で見かけることが多くなった保険販売店を早くから取り組んだ会社であり、保険比較を通して自身のライフプランに合った保険コンサルティングを望む方が増えていることを背景に業績を伸ばしています。
既に数社上場しておりますが比較的堅調な株価推移をしているため、同社にも期待が集まります。
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://www.irrc.co.jp/)
同社は1995年に現メットライフ生命で保険営業をしていた勝本竜二社長が独立する形で創業しています。
主力事業はエンドユーザーの顧客と保険会社を繋ぐ代理店運営です。自社において来店型保険ショップの「保険クリニック」ブランドを運営しており、2018年7月末現在直営店を32店舗運営しています。
その他全国にFC店を149店舗有しており、各店舗の契約にて初期手数料やロイヤリティ、また同社開発の保険分析システム「保険IQシステム」のシステム料を受け取る形となっています。
今後同社はスマホアプリやwebシステムの開発を進めていき、契約から見直しまでをwebで管理できる体制を構築しようとしており、上場を通じてシステム開発へ本腰を入れていく模様です。
売上や成長性は?
2013年6月期 | 2014年6月期 | 2015年6月期 | 2016年6月期 | 2017年6月期 | |
売上高(百万円) | 1629 | 1685 | 1952 | 2434 | 2849 |
経常利益(百万円) | △87 | △127 | 21 | 111 | 213 |
当期純利益(百万円) | △72 | △193 | △238 | 126 | 186 |
純資産額 (百万円) | 1170 | 959 | 720 | 879 | 1,066 |
BPS(円) | 39,915 | 32,707 | 24,557 | 300 | 364 |
EPS(円) | △2,536 | △6,608 | △8,150 | 43 | 64 |
自己資本比率(%) | 78 | 63 | 51 | 43.9 | 51.8 |
ROE(%) | – | – | – | 15.5 | 19.2 |
配当性向(%) | – | – | – | – | – |
同社の業績は緩やか上昇を描いています。売上高は着実な積み上げで、利益についてはシステム開発への先行投資があったものの、黒字に転換しています。元々保険代理店は保険契約による手数料収入が主であるため、契約件数が伸びれば業績拡大に寄与することになります。配当政策は内部留保を優先し、無配を予定しています。
公募株数 | 総数720,000株 (内、公募620,000株、売出100,000株) |
OA分 | 108,000株 |
発行済み株数 | 4,046,000株 |
想定価格 | 1,410円(1株単位・14万円) |
仮条件 | 1,600円〜1,770円 |
初値予想 | 1,800円~2,000円 |
想定PER | 約31倍 |
想定PBR | 約3倍 |
配当利回り | なし |
想定時価総額 | 57億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は12億円と特別小さくありませんが、業績に対する利益率が比較的高い業種ですので上場後の値上がりが期待できそうです。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
Nihon IFA Partners Ltd | 41.54% | 90日間 |
勝本 竜二 | 25.46% | 180日間 |
住友生命保険相互会社 | 6.42% | 90日間 |
勝本 伸弘 | 3.54% | 180日間 |
半澤 勝広 | 3.29% | 180日間 |
FWD富士生命保険(株) | 3.02% | 90日間 |
(株)産業経済新聞社 | 1.37% | 90日間 |
富山 昇司 | 1.37% | 180日間 |
大森 学 | 0.85% | 180日間 |
(株)アエリア | 0.84% | 90日間 |
大株主はケイマン籍のNihon IFA Partners Ltdが同社株の42%を保有しています。経緯は不明ですが、日本においてIFAビジネスをしている企業が早くから出資をしています。また勝本社長は2位の25%の株式を保有しています。その他関係の深い保険会社や上場会社が大株主に名を連ねています。
売出は勝本社長を含めた4者で、10万株です。Nihon IFA Partners Ltdは売出に参加しないため、上場後も筆頭株主です。上場に際して大株主に90日もしくは180日のロックアップ制限がかかっています。従って初値形成後の大幅な売却ラッシュは起きにくいでしょう。
公募によって調達する7.9億円は新店舗の開設費用や保険システムの開発・更新、運転資金に充てられる予定です。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「アイリックコーポレーション」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
割当率 | 株数 | ||
主幹事 | 野村證券 | 93.04% | 770,400株 |
幹事 | いちよし証券 | 1.74% | 14,400株 |
藍澤證券 | 1.30% | 10,800株 | |
エース証券 | 0.87% | 7,200株 | |
水戸証券 | 0.87% | 7,200株 | |
むさし証券 | 0.87% | 7,200株 | |
マネックス証券 | 0.87% | 7,200株 | |
SBI証券 | 0.43% | 3,600株 |
今回は野村證券が主幹事となっています。株数は多くありませんが獲得には苦労するでしょう。
著者のまとめ
街中で見ることが多くなった保険代理店。同社は東京を拠点に全国に拡大しようとしています。皆さんが何気なく加入していた保険を客観的にチェックしたいというニーズも高まっており、気軽に入れる保険ショップのニーズも同時に高くなっています。
同社は保険代理店営業のみならずシステム開発にも力を入れており、2本柱で業績をけん引していく思惑を持っています。
元より保険代理店事業は保険料手数料より人件費を引いた分が利益となるため、高収益体質であることには変わりがありません。従って投資家としては利益が出やすい保険代理店運営をしている同社株についても注目していくことが考えられます。まずは同社の動きに注目していきたいです。
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