2019年7月24日に東証マザーズ市場へ上場する「ビーアンドピー」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
ビーアンドピーの上場日は!?期待度は?
| 企業名 | ビーアンドピー | 
| 上場市場 | 東証マザーズ市場 | 
| 銘柄コード | 7804 | 
| 事業内容 | 業務用インクジェットプリンターを使用した販売促進用の広告制作、インテリアなどの生活資材・製品制作 | 
| 所在地 | 大阪府大阪市 | 
| 設立 | 1985年 | 
| 従業員 | 190名 | 
| 会社HP | |
| 監査法人 | PwC京都 | 
| 上場日 | 2019年7月24日(水) | 
| 主幹事 | いちよし証券 | 
| BB期間 | 2019年7月5日(金)~2019年7月11日(木) | 
| 価格決定日 | 2019年7月12日(金 ) | 
| 購入申込期間 | 2019年7月16日(水)~2019年7月19日(金) | 
同社は業務用インクジェットプリンターを用いた広告宣伝物の印刷加工や、生活資材の制作を行う印刷会社です。
広告代理店や広告制作会社より依頼を受けてポスターや店頭用ディスプレイ、ウィンドウ広告などを印刷する事業に特化しており、特色を持った会社の新規上場となります。
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://www.bandp.co.jp/about/)
同社は1985年に、富士ゼロックス出身の和田山英一現代表取締役会長によって設立された「和田山コピーセンター株式会社」が源流です。当初はコピーサービス事業が主力でしたが、1990年に同社を設立後、コピー事業を行っていた和田山コピーセンターを吸収し、以後インクジェット出力事業に特化していきました。
同社は業務用の大型インクジェットプリンターを100台以上有しており、広告代理店や広告制作会社、その他デザイン会社よりポスターや販促用ディスプレイ等の印刷物を受注し、納品する事業を行っています。
近年インクジェットプリンターが高繊細化・高速化したことにより、紙以外の布や木材等々にも印刷できるようになってきました。同社は大阪、東京、神奈川、福岡にて24時間体制の制作部門を有しており、クライアントの急な依頼にも対応できる体制が取られています。
またポスター等のみならず、建設資材の中でも壁紙等の受注も増えており、対応範囲が拡大しています。また自社のECサイトを有しており、幅広く受注できる体制が取られています。
売上や成長性は?
| 
 | 2014年10月期 | 2015年10月期 | 2016年10月期 | 2017年10月期 | 2018年10月期 | 
| 売上高(百万円) | 1,552 | 1,599 | 1,826 | 2,899 | 3,067 | 
| 経常利益(百万円) | 306 | 307 | 351 | 480 | 639 | 
| 当期純利益(百万円) | 171 | 205 | 254 | 277 | 464 | 
| 純資産額 (百万円) | 953 | 1,158 | 1,204 | 1,421 | – | 
| BPS(円) | 4,766,863 | 5,791,300 | 6,021,166 | 711 | – | 
| EPS(円) | 852,543 | 1,024,437 | 1,268,642 | 139 | 232 | 
| 自己資本比率(%) | 78.2 | 81.9 | 81.5 | 67.8 | – | 
| ROE(%) | 19.6 | 19.4 | 21.5 | 21.1 | – | 
| 配当性向(%) | – | 97.6 | 23.6 | 30.4 | 18.4 | 
業績については順調な推移を取っています。売上高と利益は右肩上がりに上昇しています。2017年10月期より連結決算を開始しているため売上高は増えていますが、順調な業績推移であるといえます。ただし、2018年10月期は子会社を吸収合併したため、連結貸借対照表が未作成のため、純資産額が未定です。配当政策は、これまでも出してきており、引き続き配当意向です。前期は1株50円でした。
| 公募株数 | 総数600,000株 (内、公募300,000株、売出300,000株) | 
| OA分 | 90,000株 | 
| 発行済み株数 | 2,300,000株 | 
| 想定価格 | 1,900円(100株単位・19万円) | 
| 仮条件 | 1,900円~2,000円 | 
| 初値予想 | 2,000円~2,400円 | 
| 想定PER | 約9倍 | 
| 想定PBR | 約ー倍 | 
| 配当利回り | 約2.3% | 
| 想定時価総額 | 44億円 | 
今回の上場にあたっての吸収金額は13.1億円で、時価総額が44億円とマザーズ上場サイズの中では小ぶり規模の案件です。
業種としてはやや見劣る部分がありますが、利益もしっかりと出しているため上場後が楽しみです。
| 株主名 | 保有割合 | ロックアップ | 
| 英知興産(株) | 91.79% | 180日間 | 
| 和田山 英一 | 1.45% | 180日間 | 
| 和田山 朋弥 | 1.45% | 180日間 | 
| 和田山 恵子 | 0.97% | 
 | 
| 和田山 陽子 | 0.48% | 
 | 
| 和田山 順子 | 0.48% | 
 | 
| 小林 恒文 | 0.23% | 継続保有 | 
| 中村 祐輔 | 0.12% | 継続保有 | 
| 高橋 正幸 | 0.12% | 継続保有 | 
| 長谷川 浩司 | 0.11% | 継続保有 | 
同社の大株主はオーナーである和田山家の資産管理会社「英知興産株式会社」で同社株の91.79%を有しています。その他和田山会長および社長を含めた和田山家のみで97%ほどを有している計算になります。ファンドも入っておらず、その他は従業員および役員となっています。
売出は資産管理会社と和田山一族での計6者で30万株の売出です。
大株主の大半には180日のロックアップ制限と継続保有の条件が付いています。流動株が非常に少ないため大きく株が上がる可能性があります。
公募では5.1億円の資金調達を行い、大型インクジェットプリンター導入等の設備投資や新規拠点開設、ECサイト用のシステム構築費に充てられる予定です。
今回は売出株式と公募株式がイーブンの上場で、資金調達と一族経営からの脱却を行うためのIPOとなります。長期的に見れば上昇しやすい案件です。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「ビーアンドピー」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
| 
 | 
 | 割当率 | 株数 | 
| 主幹事 | いちよし証券 | 78.26% | 540,000株 | 
| 幹事 | 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 6.09% | 42,000株 | 
| SMBC日興証券 | 4.35% | 30,000株 | |
| 大和証券 | 4.35% | 30,000株 | |
| 極東証券 | 1.74% | 12,000株 | |
| マネックス証券 | 1.74% | 12,000株 | |
| 岩井コスモ証券 | 0.87% | 6,000株 | |
| SBI証券 | 0.87% | 6,000株 | |
| エース証券 | 0.87% | 6,000株 | |
| 東洋証券 | 0.87% | 6,000株 | 
今回の主幹事は中堅証券のいちよし証券が主幹事を務めます。その他三菱UFJモルガン・スタンレー証券を含め9社が幹事会社として名を連ねています。人気はさほど高くありませんが、いちよし証券に口座がなければ獲得は難しいでしょう。
著者のまとめ
業界としてアウトソーシングの流れが強くなっている中、プロモーション関連の印刷業ではBtoBビジネスの拡大は大いに見込めそうです。同社は法人向けのビジネスに徹しているため、IPO後も成長が見込めそうです。
地味な業種であるため初値の高騰は見込みにくいですが、長期的に上昇する銘柄となりそうです。

 
						 
	        		             
	        		             
	        		             
	        		             
	        		             
	        		             
	        		            