【4440】ヴィッツ新規上場で気になる株価は!?

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2019年4月8日に東証マザーズ市場へ上場する「ヴィッツ」について概要と期待度を見ていきたいと思います。

ヴィッツの上場日は!?期待度は?

企業名 ヴィッツ
上場市場 東証マザーズ市場
銘柄コード 4440
事業内容 組込み製品のソフトウェア及びリアルタイムOSの受託開発と販売、組込みソフトウェア等の研究開発
所在地 愛知県名古屋市
設立 1997年
従業員 142名
会社HP https://www.witz-inc.co.jp/
監査法人 仰星
上場日 2019年4月8日(月)
主幹事 東海東京証券
BB期間 2019年3月20日(水)~2019年3月27日(水)
価格決定日 2019年3月28日(木)
購入申込期間 2019年3月29日(金)~2019年4月3日(水)

同社は組み込み製品向けのソフトウェアの受託開発をメインに行う企業です。

IoT関連銘柄として注目を受けており、4月上場銘柄の中でも高い評価を受ける案件の上場です。同社含めて2社連続で東海東京証券が主幹事を務めており、初値動向が気になるところです。

どんなことをしている会社なの?

(参照:https://www.witz-inc.co.jp/embedded/index.php)

同社は1997年に愛知県名古屋市で工作機械制御ソフトウェア請負を目的として創業した会社です。元々技術者派遣を行うメイテック出身の服部社長と脇田専務が創業者です。

創業当初はFA機器のソフトウェア開発を手掛けていましたが、徐々に家電や自動車向けへ事業を拡大していきました。

同社は自動車や産業機械向けに複数の決められたタスクをリアルタイムに機能するためのOSである「リアルタイムOS」の独自ブランドを有しており、「OWLS(オウルズ)ブランド」で展開しています。

これらは産業用機械メーカーのオークマや、トヨタ自動車グループ向け、その他国内の製造メーカーに導入されています。

近年はロボットや自動運転、IoTの研究開発が進んでいますが、いずれも「組み込みソフトウェア」の開発が必要であり、同社はこれらの開発に大きく関わっています。

特に自動運転技術では、自動車メーカーや建機メーカー等の共同研究を行っており、中でも世界的に研究が進んでいる高精細な三次元マップである「ダイナミックマップ」では走行ができない積雪路面における自動運転走行を可能とする技術研究を行っています。

売上や成長性は?

2014年8月期 2015年8月期 2016年8月期 2017年8月期 2018年8月期
売上高(百万円) 1,202 1,500 1,790 2,166 2,376
経常利益(百万円) 6 7 172 208 224
当期純利益(百万円) 9 4 51 139 136
純資産額 (百万円) 96 98 155 317 467
BPS(円) 68,648 70,140 110,656 214 309
EPS(円) 10,519 2,992 36,474 99 94
自己資本比率(%) 20.2 21.1 23.6 36.2 41.2
ROE(%) 11.6 4.3 40.4 59.2 35.5
配当性向(%) 14.3 50.1 6.9 5.4 7.4

業績については、5期連続増収増益です。売上高については順調に伸ばしており、また利益面ではここ3期で大きく増益方向に動いています。配当については上場前より配当を出しており、引き続き出していく方針です。直近の配当利回りは0.2%程度です。

公募株数 総数400,000株             (内、公募340,000株、売出60,000株)
OA分 60,000株
発行済み株数 1,807,000株
想定価格 2,260円(100株単位・23万円)
仮条件 2,260円~2,650円
初値予想 3,500円~6,000円
想定PER 約30倍
想定PBR 約4倍
配当利回り 約0.2%
想定時価総額 41億円

今回の上場にあたっての吸収金額は10億円で、時価総額が41億円とマザーズとしては小ぶり案件です。株数は少ないため需給はタイトですので、大幅上昇も十分に見込めます。

株主名 保有割合 ロックアップ
(株)Office Hat 24.87% 180日間
(株)SNA 22.50% 180日間
アイシン精機(株) 8.88% 180日間
オークマ(株) 8.88% 180日間
森川 聡久 7.40% 180日間
大西 秀一 7.40% 180日間
武田 英幸 7.40% 180日間
ヴィッツ従業員持株会 3.97%
服部 博行 3.55% 180日間
脇田 周爾 3.49% 180日間

同社の大株主は共同創業者である服部社長の資産管理会社で同社株の25%を保有しています。第2位には脇田専務の資産管理会社で、23%を保有します。服部社長と脇田専務はそれぞれ個人で3.6%と3.5%と株を保有しており、両者が実質経営権を有したオーナーであるといえます。

その他従業員および役員が株主に連ねますが、取引先であるオークマとアイシン精機がそれぞれ8.9%の株式を保有しています。

売出は服部社長と脇田専務の両資産管理会社で、各3万株、計6万株の売出です。大株主には180日のロックアップが掛かっており、上場後のエグジットリスクは非常に少ない案件です。

公募は7億円の資金調達で、基幹システム整備やセキュリティ強化のための設備投資資金、および組み込みソフトウェアの研究開発および人材採用費等々の運転資金に充てられる予定です。

どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?

今回の「ヴィッツ」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。

割当率 株数
主幹事 東海東京証券 90.43% 416,000株
幹事 SBI証券 3.48% 16,000株
大和証券 2.61% 12,000株
SMBC日興証券 1.74% 8,000株
エース証券 0.87% 4,000株
安藤証券 0.87% 4,000株

今回の主幹事は先に上場する「東名」に続き、東海エリアを本拠とする東海東京証券が主幹事を務めます。その他大手含めた5社が幹事を務めます。株式の獲得は株数の関係で難しいでしょう。

著者のまとめ

東海東京証券が2連続で主幹事を務めるなど、東海エリアが活発な動きをしています。

トヨタ自動車のお膝元である東海エリアでは、IoTや自動運転の研究開発に積極的で、同社はこれらの開発に関わっている点から高い注目を受ける可能性があります。

株数も少なく、公募価格の状況からも倍近くの株価を付けてもおかしくありませんので、大いに注目していきたいものです。

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