2021年6月2日に東証マザーズ市場及び名証セントレックスへ上場する「メイホーホールディングス」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
メイホーホールディングスの上場日は!?期待度は?
同社は建設コンサルティングを中心に、他事業を展開する会社です。
岐阜県を本拠地に全国的にM&Aを積極展開してきており、上場後も引き続き事業拡大を図っていく模様です。
今回は同社の概要を通して事業の成長性等分析していきたいと思います。
企業名 | メイホーホールディングス |
上場市場 | 東証マザーズ、名証セントレックス |
銘柄コード | 7369 |
事業内容 | 建設コンサルタント業、補償コンサルタント業、測量業、地質調査業、人材派遣事業、警備業、建設業、介護事業などを営む子会社などの経営管理およびこれに関連する業務 |
所在地 | 岐阜県岐阜市 |
設立 | 2017年 |
従業員 | 383名 |
会社HP | https://meihoholdings.co.jp/hd/ |
監査法人 | あずさ |
上場日 | 2021年6月2日(水) |
主幹事 | 東海東京証券 |
BB期間 | 2021年5月18日(火)~ 2021年5月24日(月) |
価格決定日 | 2021年5月25日(火) |
購入申込期間 | 2021年5月26日(水)~ 2021年5月31日(月 ) |
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://www.meihogroup.com/segment/)
同社は2017年に設立した持株会社で、大元となる会社は1981年に設立した土木測量設計及び施工管理業務を行う「有限会社メイホーエンジニアリング」となります。
その後建設コンサルタントや補償コンサルタント登録を行い、建設関連事業を強化する一方、人材派遣事業や介護事業と事業領域を広げており、中間持株会社となる連結子会社4社、国内外合わせた孫会社9社で事業運営を行っています。
同社の事業セグメントは大きく分けて4事業で、それぞれ中間持株会社として機能しています。まず主力となる「建設関連サービス事業」では、「株式会社メイホーエンジニアリング」を軸に、建設コンサルタント及び補償コンサルタント、設計、施工管理業務を行っています。
次に「建設事業」では、「株式会社メイホーエステック」を中心に、橋梁工事や法面工事の施工を行っています。
続いて「人材関連サービス事業」では、「株式会社メイホーアティーボ」を中心に、建設・製造業向けの人材派遣事業を展開しています。その中でも、図面設計等をカンボジアの子会社を通じてアウトソーシングを行っているなど特色を有しています。
最後の「介護事業」では、「株式会社アルト」にて通所介護サービスや居宅介護支援を行っています。
上場前より積極的なM&Aを実行してきましたが、上場を機によりその動きを加速させていく方針です。
2017年6月期 | 2018年6月期 | 2019年6月期 | 2020年6月期 | |
売上高(百万円) | – | 213 | 4,691 | 5,234 |
経常利益(百万円) | △2 | 9 | 263 | 323 |
当期純利益(百万円) | △2 | 7 | 127 | 210 |
純資産額 (百万円) | 388 | 394 | 518 | 728 |
BPS(円) | 646,036 | 657,424 | 432 | 607 |
EPS(円) | △2,606 | 11,388 | 106 | 175 |
自己資本比率(%) | 99 | 25 | 23 | 29.3 |
ROE(%) | – | 1.8 | 27.6 | 33.7 |
配当性向(%) | – | – | – | – |
業績は着実に成長させている印象です。2017年6月期より持株会社制となったため、トラックレコードが少ないですが、業績は概ね好調に推移しています。
尚、2021年6月期2Q(2020年12月)の売上高は2,284百万円、経常利益は148百万円と推移しており、まずまずの業績推移となっています。
配当は持株会社設立後は無配を続けており、上場後も積極的なM&A実施や内部留保確保のため当面は無配が予想されます。
公募株数 | 総数404,000株 (内、公募300,000株、売出104,000株) |
OA分 | 60,600株 |
発行済み株数 | 1,500,000株 |
想定価格 | 1,670円(100株単位:17万円) |
仮条件 | 1,710円 ~2,080円 |
初値予想 | 2,100円 ~3,000円 |
想定PER | 約12倍 |
想定PBR | 約2倍 |
配当利回り | なし |
想定時価総額 | 25億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は7.8億円で、時価総額が25億円と東証マザーズ上場銘柄としては小型案件です。他事業を展開している関係上、投資家による事業への期待度がやや薄まってしまう恐れがありますが、久しぶりのIPOということから初値高騰にはやや期待が持てます。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
尾松 豪紀 | 62.49% | 180日間 |
河合 清明 | 16.96% | 180日間 |
藤原 巧 | 8.60% | 180日間 |
山本 恭司 | 5.49% | 180日間 |
尾松 恵子 | 3.71% | 180日間 |
大井 昌彦 | 0.16% | 継続保有 |
東 彰寿 | 0.16% | 継続保有 |
小森 薫 | 0.16% | 継続保有 |
小島 章裕 | 0.12% | 継続保有 |
遠藤 哲郎 | 0.08% | 継続保有 |
同社の株主構成ですが、筆頭株主は代表取締役の尾松氏で同社株の62%を保有する大株主です。親族保有分を含めるとほぼ3分の2を保有する形となるため、実質的なオーナー会社であります。その他は従業員や役員を中心とした株主構成です。
今回の売出は取締役と子会社役員の2名のみで、104,000株の売出です。尾松氏は売出には参加せず、オーバーアロットメントに参加する程度で引き続き同社のオーナーとして事業牽引を行います。
今回は公募で4.5億円の資金調達を行い、調達資金は知名度向上のための広告宣伝費や人材採用費、借入金の返済に充てる予定です。
尚、大多数の大株主には180日のロックアップがかかっております。上場後のエグジットリスクはほぼないと言えます。
今回は公募が売出を上回る資金調達案件ですが、大きな設備投資を行う予定があるわけではなく、上場することによる企業価値向上が意識されるIPOです。そのため事業成長を続けていることから一定の初値には期待が持てます。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「メイホーホールディングス」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
割当率 | 株数 | ||
主幹事 | 東海東京証券 | 91.33% | 424,300株 |
幹事 | 野村證券 | 2.60% | 12,100株 |
SMBC日興証券 | 1.74% | 8,100株 | |
SBI証券 | 1.74% | 8,100株 | |
岡三証券 | 0.86% | 4,000株 | |
安藤証券 | 0.86% | 4,000株 | |
水戸証券 | 0.86% | 4,000株 |
今回の主幹事は東海エリアを主力とする東海東京証券が主幹事を務めます。その他野村證券を含めた6社が幹事を務めます。
著者のまとめ
6月一発目のIPOであり、5月上場がなかったことから久しぶりにIPOマーケットが賑わいそうです。事業体としてはやや地味なため、数倍の初値は難しいと思われますが、堅実性を期待した買いは一定数ありそうです。
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