2019年7月18日に東証マザーズ市場へ上場する「Link-U(リンクユー)」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
Link-Uの上場日は!?期待度は?
| 企業名 | Link-U | 
| 上場市場 | 東証マザーズ市場 | 
| 銘柄コード | 4446 | 
| 事業内容 | サーバー技術を用いたデータ配信、分析・処理を主としたインターネット事業 | 
| 所在地 | 東京都千代田区 | 
| 設立 | 2013年 | 
| 従業員 | 41名 | 
| 会社HP | https://www.link-u.co.jp/ | 
| 監査法人 | 太陽 | 
| 上場日 | 2019年7月18日(木) | 
| 主幹事 | SMBC日興証券 | 
| BB期間 | 2019年7月2日(火)~2019年7月8日(月) | 
| 価格決定日 | 2019年7月9日(火) | 
| 購入申込期間 | 2019年7月10日(水)~2019年7月16日(火) | 
同社は自社サーバーを活用したリカーリングサービスを提供するインターネットサービス企業です。
主に電子書籍配信サービス向けにビジネスを行っており、クラウドビジネスの最前線を走るビジネスモデルです。市場からも高い評価を受ける案件です。
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://www.link-u.co.jp/)
同社は2013年に楽天やサイバーエージェント、電通で勤務経験のある現代表取締役の松原裕樹氏によって設立された会社です。
創業時より、クラウドビジネスを展開するべく、自社設計のサーバー開発を行い、インターネット回線が集積する東京都千代田区大手町から、自社のみ利用できる専用線を引き込み、高速通信とコンテンツ処理および通信量削減を可能としています。
現在、同社は顧客から継続的に収益を上げる「リカーリングサービス」を柱に事業展開をしています。具体的には、電子書籍配信会社とレベニューシェア契約を締結し、共同で運営を行い、生まれる収益を一定の割合で配分するビジネスモデルを取っています。
具体的な事例では、小学館が運営する「マンガワン」は同社がアプリ開発や運用、サーバー管理等を委託されており、その他スクエア・エニックスの「マンガUP!」や白泉社の「マンガPark」はサーバーサービスを提供しています。
今後はクラウドビジネスが更なる拡大が見込めるため、他領域に渡って自社サーバービジネスを強化していく方針です。
売上や成長性は?
| 
 | 2014年7月期 | 2015年7月期 | 2016年7月期 | 2017年7月期 | 2018年7月期 | 
| 売上高(百万円) | 38 | 89 | 391 | 629 | 610 | 
| 経常利益(百万円) | 0 | 34 | 187 | 279 | 211 | 
| 当期純利益(百万円) | 0 | 23 | 127 | 166 | 149 | 
| 純資産額 (百万円) | 1 | 39 | 175 | 342 | 552 | 
| BPS(円) | 11,480 | 19,617 | 8,514 | 83 | 131 | 
| EPS(円) | 1,480 | 12,822 | 6,238 | 40 | 36 | 
| 自己資本比率(%) | 10.2 | 55.4 | 49.5 | 59.2 | 75.7 | 
| ROE(%) | 12.9 | 114.3 | 118.5 | 64.3 | 33.4 | 
| 配当性向(%) | – | – | – | – | – | 
業績については成長過程です。売上高と利益は右肩上がりに上昇していましたが、直前期に海賊版マンガサイトの問題があり、電子書籍業界の業績はやや苦戦しました。結果減収減益となっています。引き続き電子書籍配信事業は行っていきますが、IPOによって他領域にも進出したい意向です。配当政策ですが、当面は内部留保を拡充させるため当面は無配を想定しています。
| 公募株数 | 総数513,000株 (内、公募251,000株、売出262,000株) | 
| OA分 | 76,900株 | 
| 発行済み株数 | 4,455,000株 | 
| 想定価格 | 2,580円(100株単位・26万円) | 
| 仮条件 | 2,580円~2,820円 | 
| 初値予想 | 4,000円~5,500円 | 
| 想定PER | 約77倍 | 
| 想定PBR | 約10倍 | 
| 配当利回り | なし | 
| 想定時価総額 | 114億円 | 
今回の上場にあたっての吸収金額は15.2億円で、時価総額が114億円とマザーズ上場サイズの中では中規模案件です。
黒字を維持しており、かつクラウドビジネスという市場からは人気の高い業種であるため、初値高騰が見込めそうです。
| 株主名 | 保有割合 | ロックアップ | 
| 松原 裕樹 | 40.72% | 180日間 | 
| 山田 剛史 | 40.72% | 180日間 | 
| (株)メディアシーク | 9.05% | 90日間or1.5倍 | 
| 前田 有幾 | 2.71% | 180日間 | 
| (株)セレス | 0.95% | 継続保有 | 
| (株)ACCESS | 0.95% | 継続保有 | 
| 井上 裕貴 | 0.59% | 90日間 | 
| 広畑 壮一郎 | 0.59% | 90日間 | 
| 村上 航規 | 0.59% | 90日間 | 
| 友野 拓也 | 0.59% | 90日間 | 
同社の大株主は松原社長と取締役CTOの山田剛史氏が共に同社株の40.7%を保有している共同オーナー会社です。同社株主には役員や従業員のほか、メディアシークやセレス、ACCESSといった事業会社も株主として名を連ねています。ただし、ファンドは出資をしていません。
売出は松原社長と山田取締役の2名でそれぞれ13.1万株、計26.2万株の売出です。
大株主の大半には180日もしくは90日および公募価格1.5倍のロックアップ制限がかかっており、初値は公募価格1.5倍をにらんだ展開が予想されます。
公募では5.9億円の資金調達を行い、自社サーバーの拡充、優秀な人材確保のための採用費やオフィス増床、借入金返済等に充てられる予定です。
今回は売出株式が公募株式をやや上回っていますが、実質は上場条件となる株主数の確保と資金調達の両側面からみた対応となります。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「Link-U」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
| 
 | 
 | 割当率 | 株数 | 
| 主幹事 | SMBC日興証券 | 90.49% | 533,800株 | 
| 幹事 | SBI証券 | 4.34% | 25,600株 | 
| 野村證券 | 3.48% | 20,500株 | |
| 極東証券 | 0.42% | 2,500株 | |
| いちよし証券 | 0.42% | 2,500株 | |
| エース証券 | 0.42% | 2,500株 | |
| 岡三証券 | 0.42% | 2,500株 | 
今回の主幹事はSMBC日興証券が主幹事を務めます。その他SBI証券を含め6社が幹事会社として名を連ねています。人気もあり株数は少ないため獲得は難しいでしょう。
著者のまとめ
クラウドサービスのIPOは非常に人気であるため、同社も初値は2倍近くつく可能性があるでしょう。
また上場後も買いを集める可能性が高いので、要注目銘柄です。

 
						 
	        		             
	        		             
	        		             
	        		             
	        		             
	        		             
	        		            