【4492】ゼネテック新規上場で気になる株価は!?

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2020319日に東証ジャスダックスタンダード市場へ上場する「ゼネテック」について概要と期待度を見ていきたいと思います。

ゼネテックの上場日は!?期待度は?

企業名

ゼネテック

上場市場

東証JQスタンダード

銘柄コード

4492

事業内容

組込みソフトウェアおよびハードウェアのシステム受託開発、製造業を中心とするエンジニアリングソリューションの提供

所在地

東京都新宿区

設立

1985年

従業員

246名

会社HP

https://www.genetec.co.jp/

監査法人

太陽

上場日

2020年3月19日(木)

主幹事

みずほ証券

BB期間

2020年3月3日(火)~2020年3月9日(月)

価格決定日

2020年3月10日(火)

購入申込期間

2020年3月11日(水)~2020年3月16日(月)

同社はシステム受託開発を行う会社です。

携帯電話の組み込みシステムの設計開発に強みがあり、今後の5Gへの流れから注目されている案件となります。

どんなことをしている会社なの?

(参照:https://www.genetec.co.jp/

同社は1985年に創業した会社で、創業来、組み込み系のシステム受託開発を手掛けてきました。

創業当初は携帯電話やポケットベル、PHSなどの移動体通信機の進化が目覚ましい時代で、その他カーナビゲーションやカーステレオと言った自動車関連機器の「組み込みソフトウェア」の開発が急務でした。

創業者の上野社長は、朝日ビジネスコンサルタント等を経て起業したエンジニア上がりの方で、システム受託開発を手掛けながら事業拡大してきました。

同社は、創業来の事業である「システム受託開発事業」と、エンジニアリングソリューション事業、その他事業で構成されています。

システム受託開発は、主に通信機器や車載関連、半導体製造装置向けの組み込みソフトウェア開発を手掛けています。

エンジニアリングソリューション事業では、製造業向け3DCADMastercam」を始め、製造業の現場を理解したシステム開発を行っており、ソフトウェアとして提供しています。

その他、緊急地震速報に連動した、災害時位置情報自動通知システム「ココダヨ」のをおNTTドコモユーザー向けに提供を開始し、KDDI向けにも提供開始しているなど携帯キャリアからの信頼が高まっています。

上場を機に人員増強を図り、事業拡大に努めていく方針。

売上や成長性は?

 

2015年3月期

2016年3月期

2017年3月期

2018年3月期

2019年3月期

売上高(百万円)

2,844

3,144

3,657

4,005

4,483

経常利益(百万円)

83

206

288

135

276

当期純利益(百万円)

25

△323

299

84

180

純資産額 (百万円)

589

261

627

770

943

BPS(円)

394,437

174,519

419,484

515

631

EPS(円)

16,526

△216,418

200,077

56

120

自己資本比率(%)

32.7

17.4

33

35.2

42.5

ROE(%)

4.3

△76.1

67.4

11.5

21

配当性向(%)

21.2

1.8

8.1

3.1

業績は緩やかながら上昇基調です。20183月期より連結決算となっているため単純比較はできませんが、売上高は5期連続増収です。経常利益は20183月期こそ減益となったものの回復してきています。ただし、20203月期3Q201912月末)売上高は3,385百万円、経常利益は153百万円と進捗率ベースでは出遅れているため、今期の業績にはやや疑念が残るところです。

配当はこれまで出してきており、前期は3.1%の配当性向でした。上場後は内部留保の拡充を優先しつつ配当を出していく予定です。

公募株数

総数441,300株             (内、公募312,000株、売出129,300株)

OA分

66,100株

発行済み株数

1,920,000株

想定価格

1,700円(100株単位:17万円)

仮条件

1,600円~1,700円

初値予想

1,800円~2,500円

想定PER

約18倍

想定PBR

約2倍

配当利回り

0.2%

想定時価総額

33億円

今回の上場にあたっての吸収金額は9億円で、時価総額が33億円とジャスダック上場銘柄としては小ぶり案件です。システム受託開発を行う上場会社が複数あるため、差別化が図りづらいという点から初値はあまり期待できません。

株主名

保有割合

ロックアップ

上野 憲二

41.85%

90日間or1.5

上野 大輔

21.64%

90日間or1.5

山田 陽國

10.07%

90日間or1.5

ゼネテック従業員持株会

7.59%

 

井上 由佳

5.41%

90日間or1.5

八戸 雅利

3.42%

90日間or1.5

夏野

2.49%

90日間or1.5

金井 登志雄

1.87%

90日間or1.5

遠藤 直哉

1.24%

90日間or1.5

濱登 弘一

0.12%

90日間or1.5

同社の大株主は、創業者の上野社長で同社株の約42%を保有しています。株主第2位は上野社長の親族であり、従業員の上野大輔氏で、同社株の22%を保有しています。残りは従業員および役員が保有していますが、中には同社と直接関係しない株主もいる模様です。

今回の売出は上野社長を含めた3者で、129,300株の売出です。

公募によって4.8億円の資金調達を実施し、人材採用費用や開発費用、広告宣伝費やマーケティング費用に充てる予定です。大株主には90日もしくは公募価格1.5倍のロックアップ制限がかかっています。ファンドが入っていないため、エグジットリスクは低いでしょう。

今回は公募が売出を上回る資金調達案件で、事業拡大の資金調達に充てる点と株主数を増やすことを目的としたIPOとなります。

どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?

今回の「ゼネテック」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。

 

 

割当率

株数

主幹事

みずほ証券

93.93%

476,600株

幹事

岡三証券

2.60%

13,200株

いちよし証券

1.73%

8,800株

SBI証券

0.87%

4,400株

マネックス証券

0.87%

4,400株

今回の主幹事はみずほ証券が主幹事を務めます。その他岡三証券を含めた4社が幹事を務めます。

著者のまとめ

CASEなど車載向けでのソフトウェア需要が増えてきているなど、システム受託開発への需要は引き続き強いものがあります。上場会社が複数ある中存在感を示しにくい様相ですが、堅実な事業拡大を見せることで株価がついてくる可能性は高いでしょう。

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