【9326】関通新規上場で気になる株価は!?

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2020319日に東証マザーズ市場へ上場する「関通」について概要と期待度を見ていきたいと思います。

関通の上場日は!?期待度は?

企業名

関通

上場市場

東証マザーズ

銘柄コード

9326

事業内容

主にEコマースを展開する顧客の配送センター業務を代行する『EC・通販物流支援サービス』など

所在地

大阪府東大阪市

設立

1986年

従業員

229名

会社HP

https://www.kantsu.com/

監査法人

太陽

上場日

2020年3月19日(木)

主幹事

みずほ証券

BB期間

2020年3月3日(火)~2020年3月9日(月)

価格決定日

2020年3月10日(火)

購入申込期間

2020年3月11日(水)~2020年3月16日(月)

同社はEコマースおよび通信販売向けの流通業務支援を行う会社です。

Eコマースが主流になりつつある今日において、入庫および出庫といった在庫管理に苦労する業者が多くなっている中、同社はこれらの課題を解決するサービスを提供しています。

どんなことをしている会社なの?

(参照:https://www.kantsu.com/

同社は1983年に現代表取締役社長の達城久裕氏が個人事業として開始した軽トラックによる貨物輸送サービスがスタートの会社です。1986年に法人化し今日に至ります。

創業当初は貨物運送を中心に提供していましたが、物流センター開設などを経て配送代行サービスの提供を開始し、物流受託メインの事業に変化していきました。

現在の事業は、主にEコマースや通信販売会社向けの商品の入庫・管理・配送センター業務を受託する事業が主となっています。自社開発の倉庫管理システム「クラウドトーマス」を活用し、自社の物流センターで受託運営を行っています。

また、2019年に楽天と資本業務提携を行い、楽天市場向けの物流サービス「楽天スーパーロジスティクス」の業務受託によって、楽天向けの仕事が拡大しています。

また、外国人技能実習生を積極的に受け入れており、ミャンマーからの実習生を業務に従事させています。その他別事業で障害者自動向けの放課後デイサービス教室を運営しており、事業拡大はもちろんのこと、社会インフラ関連事業を展開しています。

売上や成長性は?

 

2015年3月期

2016年3月期

2017年3月期

2018年3月期

2019年3月期

売上高(百万円)

3,256

3,739

4,263

5,255

6,468

経常利益(百万円)

15

0

31

140

104

当期純利益(百万円)

12

2

△25

56

79

純資産額 (百万円)

183

185

131

202

467

BPS(円)

4,575

4,625

3,271

101

205

EPS(円)

302

50

△634

28

39

自己資本比率(%)

7.9

6.9

3.5

5.4

8.8

ROE(%)

6.8

1.1

33.6

23.5

配当性向(%)

業績は順調にのばしています。物流センターへの投資がかかる事業帯であるため、利益が出にくい側面があるものの、売上高・経常利益共に右肩上がりに伸びています。20202月期3Q201911月末)の売上高は5,320百万円、経常利益は154百万円と進捗率ベースでは前期数字を超える勢いであるため、引き続き期待できます。

配当は無配で、上場後は内部留保の拡充を優先しつつ配当を出していく方針です。

公募株数

総数850,000株             (内、公募600,000株、売出250,000株)

OA分

127,500株

発行済み株数

2,875,000株

想定価格

470円(100株単位:5万円)

仮条件

470円~490円

初値予想

450円~550円

想定PER

約17倍

想定PBR

約2倍

配当利回り

なし

想定時価総額

14億円

今回の上場にあたっての吸収金額は5億円で、時価総額が14億円とマザーズ上場銘柄としては小ぶり案件です。派手さのない事業であるため初値は難しいことが予想されますが、ECの拡大が目覚ましい中堅調な事業拡大は図れそうです。

株主名

保有割合

ロックアップ

ロジ・エステート(株)

50.72%

180日間

達城 久裕

20.29%

180日間

楽天(株)

9.13%

継続保有

達城 利卓

2.33%

180日間

達城 利元

2.23%

180日間

達城 裕佳

2.23%

180日間

達城 太貴

2.13%

180日間

朝倉 寛士

2.03%

180日間

松岡 正剛

2.03%

180日間

(株)紀陽銀行

1.42%

継続保有

同社の大株主は、創業者の達城社長の資産管理会社「ロジ・エステート㈱」で同社株の約51%を保有しています。株主第2位の達城社長の20%を合わせれば同社株の70%を保有するオーナーです。

3位には資本業務提携先の楽天が9%を有し、上場後も継続保有の関係を続ける模様です。残りは従業員および役員が保有していますが、一部地方銀行が名を連ねています。

今回の売出は達城社長と資産管理会社で、25万株の売出です。

公募によって2.5億円の資金調達を実施し、自社ソフトウエアのバージョンアップや物流センターの拡充に充てる予定です。大株主には180日ロックアップもしくは継続保有制限がかかっています。ファンドが入っていないため、エグジットリスクは低いでしょう。

今回は公募が売出を上回る資金調達案件で、事業拡大の資金調達に充てる点と株主数を増やすことを目的としたIPOとなります。

どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?

今回の「関通」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。

 

 

割当率

株数

主幹事

みずほ証券

91.30%

892,500

幹事

SBI証券

1.74%

17,000

SMBC日興証券

1.74%

17,000

エース証券

0.87%

8,500

マネックス証券

0.87%

8,500

岡三証券

0.87%

8,500

極東証券

0.87%

8,500

岩井コスモ証券

0.87%

8,500

むさし証券

0.87%

8,500

今回の主幹事はみずほ証券が主幹事を務めます。その他みずほ証券を含めた8社が幹事を務めます。

著者のまとめ

コロナショックが強烈に経済へのダメージを与える中の上場であるため、非常に難しい船出となっていますが、一方で巣ごもり需要によるECへの需要増が見込まれるため、物流センターへの需要は高まることが見込まれます。割安銘柄としては投資していきたいものです。

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