2019年10月18日に東証JQスタンダード市場および名証2部市場へ上場する「浜木綿(はまゆう)」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
浜木綿の上場日は!?期待度は?
企業名 |
浜木綿(はまゆう) |
上場市場 |
東証JQスタンダード市場、名証2部 |
銘柄コード |
7682 |
事業内容 |
『浜木綿』を主要ブランドとする中国料理専門店の運営 |
所在地 |
愛知県名古屋市 |
設立 |
1968年 |
従業員 |
345名 |
会社HP |
http://www.hamayuu.co.jp/ |
監査法人 |
あずさ |
上場日 |
2019年10月18日(金) |
主幹事 |
野村證券 |
BB期間 |
2019年10月1日(火)~2019年10月7日(月) |
価格決定日 |
2019年10月8日(火) |
購入申込期間 |
2019年10月9日(水)~2019年10月15日(火) |
同社は東海エリアを中心に中華料理専門店を展開する会社です。
社名でもある「浜木綿(はまゆう)」ブランドは、東海エリアでも知られた存在の中華料理屋です。大衆向け飲食店運営会社として東証JQスタンダード市場と地元の名証2部に上場してきます。
どんなことをしている会社なの?
(参照:http://www.hamayuu.co.jp/search.php?ten=1-1)
同社は1968年に設立されました。前年の1967年に個人経営として創業した「中国料理はまゆう」が前身で、多店舗展開を行うことを目的に設立されました。
同社は3ブランドで展開されており、主力ブランドで家族連れでの利用ができる「浜木綿(はまゆう)」、全室個室タイプの「四季亭(しきてい)」、地域密着型の少人数顧客向けの「桃李蹊(とうりみち)」で運営されています。
同社の強みは本格的な中華料理を安価で食べられる点にあります。自社のセントラルキッチンを有しており、材料の仕込みを行い現場での作業効率を図っています。点心の皮を作る機械を中国などから仕入れ、仕込みにおけるばらつきを無くすことで、各店舗の品質を保っています。
一方、調理については熟練の中華料理人を抱え、本格的な味を低コストで提供できることで安価な価格設定が可能となっています。
上場を通じて、セントラルキッチンを新設し店舗網の拡大を図って行くことを狙っています。上場後もしばらくは愛知県を中心とした東海エリアでの店舗拡大を狙っていく方針です。
尚、上場時点で「浜木綿」は30店舗、「四季亭」は3店舗、「桃李蹊」は8店舗運営しています。
売上や成長性は?
|
2014年7月期 |
2015年7月期 |
2016年7月期 |
2017年7月期 |
2018年7月期 |
売上高(百万円) |
3,824 |
3,954 |
4,400 |
4,680 |
4,858 |
経常利益(百万円) |
102 |
110 |
266 |
236 |
245 |
当期純利益(百万円) |
△3 |
△114 |
163 |
152 |
43 |
純資産額 (百万円) |
652 |
525 |
668 |
796 |
813 |
BPS(円) |
1,884 |
1,518 |
1,930 |
1,150 |
1,174 |
EPS(円) |
△9 |
△328 |
472 |
220 |
62 |
自己資本比率(%) |
24.4 |
19.3 |
21.8 |
24.4 |
23.4 |
ROE(%) |
– |
– |
27.4 |
20.8 |
5.3 |
配当性向(%) |
– |
– |
14.8 |
15.9 |
56.9 |
業績は上昇傾向にあります。売上高は直近5期連続増収で、利益は店舗拡大の影響もあり減益の局面もありますが、拡大を図れています。なお、2019年7月期の3Q(2019年4月)時点で、売上高は3,960百万円、経常利益は301百万円と前期を上回りそうなペースで業績を伸ばしています。配当は2016年7月期より出しており、今後も出していく予定です。上場後は店舗増加と人材採用費を確保しつつ配当を出します。
公募株数 |
総数468,000株 (内、公募310,000株、売出158,000株) |
OA分 |
70,200株 |
発行済み株数 |
1,002,000株 |
想定価格 |
2,020円(100株単位・20万円) |
仮条件 |
2,020円~2,120円 |
初値予想 |
2,120円~2,500円 |
想定PER |
約48倍 |
想定PBR |
約1.5倍 |
配当利回り |
約1.2% |
想定時価総額 |
20億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は11億円で、時価総額が20億円です。IPO銘柄としては小規模の銘柄です。飲食業としては全国的な知名度が薄いため、初値高騰は見込めないでしょう。
株主名 |
保有割合 |
ロックアップ |
(有)AMcosmos |
30.35% |
90日間 |
林 永芳 |
19.80% |
|
SB・A外食育成投資事業有限責任組合 |
8.67% |
90日間or1.5倍 |
武藤 まなみ |
5.78% |
90日間 |
林 あづみ |
5.78% |
90日間 |
浜木綿従業員持株会 |
5.38% |
180日間 |
(株)昭和 |
3.47% |
90日間or1.5倍 |
(株)マルト水谷 |
3.47% |
90日間or1.5倍 |
林 禮子 |
3.12% |
90日間 |
あいぎん未来創造ファンド2号投資事業有限責任組合 |
2.89% |
90日間or1.5倍 |
同社の大株主は林社長の資産管理会社である(有)AMcosmosで同社株を約30.4%保有しています。林社長個人で19.8%を保有しており、同社株の過半数に迫る株数を保有しています。その他は、サッポロビールが出資する投資ファンドの「SB・A外食育成投資事業有限責任組合」や取引先の他、銀行系VCが出資をしています。
今回の売出は林社長を含めた3者で、15.8万株の売出です。
公募は5.7億円の資金調達で、セントラルキッチンの新設費用と新規店舗開設費用に充当する予定です。
今回は売出株よりも公募株が上回っており、資金調達をメインな案件です。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「浜木綿」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
|
|
割当率 |
株数 |
主幹事 |
野村證券 |
87.05% |
468,500株 |
幹事 |
SMBC日興証券 |
1.73% |
9,300株 |
みずほ証券 |
1.73% |
9,300株 |
|
東海東京証券 |
1.73% |
9,300株 |
|
岡三証券 |
1.73% |
9,300株 |
|
丸三証券 |
1.73% |
9,300株 |
|
安藤証券 |
1.73% |
9,300株 |
|
SBI証券 |
1.73% |
9,300株 |
|
静銀ティーエム証券 |
0.85% |
4,600株 |
今回の主幹事は野村證券が主幹事を務めます。その他SMBC日興証券を含めた8社が幹事を務めます。静岡銀行系証券の静銀ティーエム証券など東海エリアを営業範囲とした地場証券も名を連ねます。
著者のまとめ
東海エリアを代表する中華料理店の上場となります。金額と味のコストパフォーマンスに優れリピーターを増やしている同社の上場ということで、東海エリアでは話題になるでしょう。
初値高騰は見込みにくいですが、時価総額が低いため割安株として評価を受けるかもしれません。