タイトル:アトリエはるか新規上場で気になる株価は!?
2017年12月7日に名証セントレックス市場へ上場する「アトリエはるか」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
アトリエはるかの上場日は!?期待度は?どんな会社か簡単にPR
企業名 |
アトリエはるか |
上場市場 |
名証セントレックス市場 |
銘柄コード |
6559 |
事業内容 |
ヘアメイク、ネイル等のサロン運営およびシステム開発 |
所在地 |
愛知県名古屋市中区 |
設立 |
2000年 |
従業員 |
276名 |
会社HP |
http://www.haruka.co.jp/ |
監査法人 |
三優 |
上場日 |
2017年12月7日(木) |
主幹事 |
岡三証券 |
BB期間 |
2017年11月17日(金)~2017年11月24日(金) |
価格決定日 |
2017年11月27日(月) |
購入申込期間 |
2017年11月29日(水)~2017年12月4日(月) |
同社は女性の身だしなみに纏わるサービスを提供することを目的としたトータルビューティ企業です。
具体的にはネイルサロンやヘアメイクサロンの運営、レンタルドレスサービスを行っています。近年女性の美に対する多様性がおきており、ネイルサロンや付けまつげサロンなど「美」に関わるサービスが増加しております。
一方で結婚式や卒業式などでは着物やドレスを着る必要がありますが、これまでは美容室等で何もかもをフルサービスで受けることが往々にしてありました。現代の女性にとっては「必要なサービスを必要な分だけ利用したい」という意向の方が多くなっており、そのようなニーズに応えるべく同社はビジネス領域の拡大を図ってきました。
同社のメインとなるサロンは、通常のサロンは店舗を構えることが難しい場所に、ヘアメイクやネイル等専用のサロンとして開設し、気軽に利用して頂けるような店舗運営を行っているのが特徴です。その結果サービス料金もお手ごろ価格になっており、多くの女性から支持を受けています。
どんなことをしている会社なの?
同社は現副社長の岩井良子氏(旧姓・西原)が24歳のときである2000年に創業し、愛知・名古屋のセントラルパークに第1号店となるヘアメイク専門店「アトリエはるか」をオープンしました。
岩井氏は新卒で中部日本放送に入社したが、「デートや飲み会に行く前にヘアメイクを直せる気軽に利用できるお店ができないものか」と考えた末に同社を設立しています。
女性ならではの観点で誕生した「アトリエはるか」は着実に店舗を増やしていき、2017年9月末現在、8ブランド全国62店舗を有する大型美容企業に成長しました。
社名の「はるか」は遥か彼方まで成長する意味が込められています。
同社のメインサロンである「アトリエはるか」は一般的に美容室で行う「カット」「カラー」「パーマ」を一切行わず、眉カットやメイク、ヘアセット、ネイルといった簡易なサービスを安価で提供しています。お客様は必要なサービスを選ぶだけで問題ないため、現代人にはぴったりなサービスになっています。
またサービスの内容が簡易なものが多いため、サービス時間も短く、店舗もあまり広くなくて良いため、居抜き物件や駅の一角で営業することが出来るようになっています。
サロン運営についてはメインの「アトリエはるか」以外に、渋谷ヒカリエと博多阪急百貨店で展開するヘアメイクブランド「メイクアップライフ」、通常サービスに前髪カットが出来るブランド「アトリエはるかプラスヘアカット」、アイメイクに重点をおいた「アトリエはるかプラスアイラッシュ」を展開しています。
その他カットサービスを追加した「ヘアドレシア」や、アトリエはるかに併設されるネイルブランド「はるかネイル」、定額均一料金制のネイルブランド「メニキュアハウス」のネイルサービスも行われており、結婚式等に利用できるドレスのレンタルを行う「ドレシア」を展開しております。
近年では同社が抱えているアーティストをマナー研修や結婚式に派遣する「アーティスト事業」も拡大中です。付随事業としてPOSシステム等の開発や店舗システム運営を行うIT企業「株式会社ファンデーション」を子会社として有しています。
売上や成長性は?(財務、成長性、配当、優待、競合など)
同社は波があるものの業績は上昇傾向にあります。
売上については平成27年3月期が減収であったものの、概ね上昇傾向にあります。あとは利益については店舗拡大時期であった平成25年3月期から2期に掛けてマイナスであったものの、直前期は概ね好調を保っています。
全国に進出中のため店舗増が見込めます。店舗展開に伴って売上利益共に増加することが見込めるでしょう。
同社はビューティーサロン店舗運営事業のため、店舗の新規開設が会社の将来的な成長を占うため、利益分は投資にお金を使っているためこれまで配当を出しておりません。上場後も基本は内部留保を優先するため「無配」を貫くと想定されます。
公募株数 |
総数51,000株 (内、公募16,000株、売出35,000株) |
OA分 |
7,500株 |
発行済み株数 |
470,400株 |
想定価格 |
1,400円(100株単位・14万円) |
仮条件 |
1,250円 ~ 1,400円 |
初値予想 |
1,500円~2,500円 |
想定PER |
約21倍 |
想定PBR |
約2倍 |
配当利回り |
なし |
想定時価総額 |
6.58億円 |
今回のIPOによって市場より吸収される金額が0.8億円ほどと、類を見ぬ小規模上場となります。時価総額も10億円を割れるほどの規模であるため、名証セントレックスを選んだと考えられます。流動性が圧倒的に少ないため初値の暴騰が想定されます。
株主名 |
保有割合 |
ロックアップ |
岩井 良子 |
45.47% |
180日間 |
岩井 大輔 |
34.29% |
180日間 |
(株)グッドカンパニー |
5.14% |
180日間 |
(株)アイスタイル |
4.57% |
180日間 |
松田 淳 |
3.85% |
180日間 |
平木 康孝 |
1.42% |
|
アトリエはるか従業員持株会 |
0.82% |
180日間 |
石川 亮 |
0.81% |
180日間 |
穐田 誉輝 |
0.71% |
180日間 |
清田 卓生 |
0.71% |
180日間 |
同社株は創業者であり現副社長である岩井良子氏が45%ほどの株式を有しており、同氏の主人であり同社社長である岩井大輔氏の34%、岩井氏の資産管理会社である「株式会社グッドカンパニー」の5%を含めると約85%の株式を保有している計算になります。
その他上場会社でネットコスメ販売サイト「アットコスメ」を展開している「アイスタイル」や、クックパッドの元社長であり投資家の穐田誉輝氏等が大株主に名前を連ねています。
多くの株主で180日ロックアップが掛かっているため、初値高騰が非常に期待できると言えましょう。
売出は岩井良子副社長が35,000株のみであり、売却後も同社の筆頭株主であります。
公募分で調達する約1.8億円の資金は、サロン運営のシステム開発のために充当する予定です。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「アトリエはるか」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
|
証券会社名 |
割当率 |
株数 |
主幹事 |
岡三証券 |
90.0% |
45,900株 |
幹事 |
SMBC日興証券 |
5.00% |
2,500株 |
SBI証券 |
3.00% |
1,500株 |
|
マネックス証券 |
2.00% |
1,000株 |
今回は11月上場のトレードワークスに次いで主幹事を獲得した中堅証券の岡三証券が主幹事を務めます。岡三証券は9割の配分を受ける予定です。
その他ネット証券であるSBI証券とマネックス証券でも申込みが可能となっていますので、抽選する価値はあるでしょう。
著者のまとめ
12月最初の上場銘柄となる同社ですが、「女性」に関係する銘柄として今後とも大きな話題を生んでいくことが想定されます。
同社の創業者である岩井良子氏は、自分自身が「あったら便利だな」という思いから、ヘアメイク専門店を24歳で創業してしまうほどのバイタリティの持ち主で、現在社長の岩井大輔氏と結婚後は3児の母としても日々奮闘している、まさに働くキャリアウーマンの鏡とも言えるでしょう。
女性サロン業界は飽和状態と話す方も多いと思いますが、都心以上に地方へも拡大することで多くの女性客を取り込める可能性が高いと言えましょう。
上場を機に知名度向上をすることを期待して、同社株の動向を注視していきたいです。
参考ページ;https://hba.beauty.hotpepper.jp/check/5075/