2018年9月6日に東証2部市場へ上場する「ナルミヤ・インターナショナル」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
ナルミヤ・インターナショナルの上場日は!?期待度は?
企業名 |
ナルミヤ・インターナショナル |
上場市場 |
東証2部市場 |
銘柄コード |
9275 |
事業内容 |
ベビー・子供服の企画販売 |
所在地 |
東京都港区 |
設立 |
2016年 |
従業員 |
1018名 |
会社HP |
http://www.narumiya-net.co.jp/index.html |
監査法人 |
A&Aパートナーズ |
上場日 |
2018年9月6日(木) |
主幹事 |
SMBC日興証券、大和証券 |
BB期間 |
2018年8月22日(水)~2018年8月28日(火) |
価格決定日 |
2018年8月29日(水) |
購入申込期間 |
2018年8月30日(木)~2018年9月4日(火) |
同社はベビー服や子供服の企画販売を行う企業です。
子供服に特化したSPA形態をとり、商品の企画から製造、販売までを手掛けます。百貨店や通販、EC事業にも積極的に展開し、苦戦しているファッション業界の中でも増収増益基調を続けています。
同社は2005年にジャスダック市場に上場し、2010年に一度上場廃止しています。今回は再上場案件となります。
どんなことをしている会社なの?
(参照:http://www.narumiya-net.co.jp/brand/)
同社は2016年に吸収合併によって誕生しました。元々は1952年に広島で呉服問屋として創業した成宮織物が起源です。
1970年から婦人服の企画販売を始め、販売と製造を行うようになり、1990年以降に子供服である「エンジェルブルー」や「メゾピアノ」等の人気ブランドを確立し、2005年にジャスダック市場に上場しました。
しかしその後リーマンショックが起きるなど同社の業績が傾き、SBIグループ系ファンドのTOBによって2010年に上場廃止となりました。その後は筋肉質な子供服ブランドの立ち上げ、企画を行い、販路拡大を行っていきました。
現在は低価格帯ブランドの「ラブトキシック」や「プティマイン」を中心に業績を伸ばしており、自社及び他社ECでの販売網も構築しています。
今後はアジア近隣諸国での高いニーズを踏まえて、中国を中心にeコマース展開を図っていくべく事業計画を立てています。
売上や成長性は?
|
2017年2月期 |
2018年2月期 |
売上高(百万円) |
11469 |
26955 |
経常利益(百万円) |
685 |
1280 |
当期純利益(百万円) |
696 |
760 |
純資産額 (百万円) |
3849 |
3,092 |
BPS(円) |
407 |
322 |
EPS(円) |
83 |
80 |
自己資本比率(%) |
29 |
22 |
ROE(%) |
18 |
22 |
配当性向(%) |
– |
– |
同社は2016年に現在の事業体に変更しているため、決算は2期分となっていますが、上場廃止後着実に右肩上がりに売上・利益ともに拡大させています。配当性向については30%を目標に安定配当をだしていく方針です。前期は11%という高い配当利回りですが、一時的なものです。
公募株数 |
総数5,466,900株 (内、公募282,500株、売出5,184,400株) |
OA分 |
523,300株 |
発行済み株数 |
9,906,830株 |
想定価格 |
1,770円(100株単位・18万円) |
仮条件 |
1,540円~1,560円 |
初値予想 |
1,400円~1,700円 |
想定PER |
約23倍 |
想定PBR |
約5倍 |
配当利回り |
約11% |
想定時価総額 |
175億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は106億円と大きく、再上場案件、東証2部上場案件という不人気案件となりそうです。利益はしっかりと出ているため、上場後は安定する可能性はありますが、初値は少々心配です。
株主名 |
保有割合 |
ロックアップ |
日本産業第四号投資事業有限責任組合 |
27.41% |
90日間or1.5倍 |
Shepherds Hill Fund Ⅱ, L.P. |
22.96% |
90日間or1.5倍 |
Manaslu Fund Ⅱ, L.P. |
22.90% |
90日間or1.5倍 |
Sonora Fund Ⅱ, L.P. |
22.80% |
90日間or1.5倍 |
石井 稔晃 |
1.37% |
|
ナルミヤ・インターナショナル従業員持株会 理事長 本田光太郎 |
1.10% |
|
上田 千秋 |
0.37% |
|
立和 洋一 |
0.18% |
|
澤 泉 |
0.06% |
|
本田 光太郎 |
0.06% |
|
同社の大株主は4社のPEファンドです。それぞれ20%越えの保有比率で、今回は完全なファンドエグジット案件です。
売出は大株主4社のファンドで、518万株です。各社それぞれ保有株の半分を売却するイメージです。4社には上場後90日及び公募価格1.5倍のロックアップがかかっているため2,300円近辺までは売り込まれる可能性は少ないでしょう。
公募によって調達する4.6億円はECシステムの開発費等に充てられる予定です
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「ナルミヤ・インターナショナル」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
|
|
割当率 |
株数 |
主幹事 |
SMBC日興証券 |
5,914,000株 |
98.7% |
大和証券 |
42,400株 |
0.7% |
|
幹事 |
野村証券 |
14,100株 |
0.2% |
みずほ証券 |
14,100株 |
0.2% |
|
東海東京証券 |
2,800株 |
0.1% |
|
SBI証券 |
2,800株 |
0.1% |
今回はSMBC日興証券と大和証券が共同主幹事となっています。しかし株の配分はほぼSMBC日興証券が引き受けています。当選確率は高いでしょう。また不人気のため積極的な参加は見送りたいところです。
著者のまとめ
再上場案件となる同社株ですが、業績はしっかりとしています。しかし東証2部上場という点やPEファンドのエグジットを中心としている点からもIPO参加は見送りたいというのが本音です。
しかし今後の事業展開として海外を視野に入れている点からも、上場後に伸びるイメージがあります。初値次第では取り組んでいくことも一つです。またロックアップ解除までは株価が伸びる可能性がありますので、狭いレンジで取引するのも一つでしょう。
いずれにせよ2度目の上場で失敗しないよう祈りたいところです。
ナルミヤ・インターナショナル株価、PTS株価、ADR株価はこちら