【6614】シキノハイテック新規上場の株価とPTS株価&ADR株価

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2021年3月24日に東証ジャスダックスタンダード市場へ上場する「シキノハイテック」について概要と期待度を見ていきたいと思います。

シキノハイテックの上場日は!?期待度は?

同社は半導体製造装置の開発を行うメーカーです。

近年需要が高まっている半導体製造における検査関連機器を製造しており、地方・富山県魚津市から世界に向けてビジネスを行っている会社の上場となります。

今回は同社の概要を通して事業の成長性等分析していきたいと思います。

企業名 シキノハイテック
上場市場 東証JQスタンダード
銘柄コード 6614
事業内容 半導体検査装置の開発・製造
所在地 富山県魚津市
設立 1975年
従業員 340名
会社HP https://www.shikino.co.jp/
監査法人 あずさ
上場日 2021年3月24日(水)
主幹事 みずほ証券
BB期間 2021年3月8日(月)~ 2021年3月12日(金)
価格決定日 2021年3月15日(月)
購入申込期間 2021年3月16日(火)~ 2021年3月19日(金)

どんなことをしている会社なの?

(参照:https://www.shikino.co.jp/products/semiconductor-testing-equipment.php)

同社は富山県のメッキ加工会社「志貴野メッキ株式会社」のメッキ材購入販売を目的に、1975年に創業した会社です。その後、志貴野メッキのエレクトロニクス事業や半導体検査用基板の設計開発事業を引き受け、2003年に親子関係を解消し現在に至ります。

同社事業は主に3セグメントに分かれており、「電子システム事業」と「マイクロエレクトロニクス事業」、「製品開発事業」に分かれています。

中でも主軸は「マイクロエレクトロニクス事業」と「電子システム事業」となっており、売上高の大半を占める2大事業です。

まず電子システム事業は、半導体製造工場向けの検査機器装置を開発・製造を行っています。主なお客様は「車載向け半導体」の製造メーカーで、製造において検査実施が重要工程とされている車載向け半導体向けにバーンイン装置や治具の開発・製造を手掛けています。

マイクロエレクトロニクス事業は、半導体のLSI設計やIPコアの開発を行っています。電子回路の設計に関しては近年人材不足が悩ましい中、同社は自社開発を手掛けつつ、人材を求めているメーカーに設計技術者の人材派遣することで事業領域を広げています。

その他製品開発事業では、同社がこれまで培ってきたノウハウを生かし、画像処理技術を用いた産業用組込カメラや、画像処理カメラの開発・製造を行っています。

同社の沿革においては、旧カネボウの電子関連事業をはじめ、複数の事業譲受によって拡大してきた背景もあり、上場後も引き続き成長戦略を練っていくものと思われます。

2016年3月期 2017年3月期 2018年3月期 2019年3月期 2020年3月期
売上高(百万円) 4,073 4,952 5,272 4,678 4,532
経常利益(百万円) 18 253 402 170 235
当期純利益(百万円) △121 △529 528 121 114
純資産額 (百万円) 426 △137 454 558 677
BPS(円) 1,521 △490 1,513 186 226
EPS(円) △432 △1,891 1,872 40 38
自己資本比率(%) 13.8 △4.0 13.9 17.1 21.1
ROE(%) 333.3 23.9 18.5
配当性向(%)

業績はやや横ばいとなっています。売上・利益共に2018年3月期をピークに減少に転じています。ちょうど米中貿易摩擦の時期も重なったこともあり変動しているものの、市況に応じて業績の上下が激しく動くことが想定されます。

尚、2021年3月期3Q(2020年12月)の売上高は3,200百万円、経常利益は97百万円となっており、前期業績には到達しない見込みです。もし大きく上回る可能性が出てくれば大きく上昇する可能性はあるでしょう。

配当は直近は無配となっていますが、上場後は内部留保を優先しつつも配当を出す見込みです。なお、現時点で配当を出すかは未定です。

公募株数 総数1,230,000株
(内、公募1,150,000株、売出80,000株)
OA分 177,000株
発行済み株数 4,150,000株
想定価格 390円(100株単位:4万円)
仮条件 360円 ~ 390円
初値予想 400円 ~ 700円
想定PER 約14倍
想定PBR 約1倍
配当利回り なし
想定時価総額 16億円

今回の上場にあたっての吸収金額は5.5億円で、時価総額が16億円と東証ジャスダック上場銘柄としては小型案件です。業種としては期待感はあるものの、業績が頭打ちしている点がやや気になります。

株主名 保有割合 ロックアップ
塚田 隆 12.76% 180日間
シキノハイテック従業員持株会 10.80% 180日間
浜田 満広 6.83% 180日間
名古屋中小企業投資育成(株) 6.57% 180日間
ほくほくキャピタル(株) 4.58% 180日間
岸 和彦 4.55% 180日間
宮本 和子 4.49% 180日間
志貴野メッキ(株) 4.46% 180日間
広田 文男 3.56% 180日間
宮本 幸男 3.53% 180日間

同社の株主構成ですが、筆頭株主は同社代表取締役会長の塚田隆氏で13%を保有しています。その他従業員持株会をはじめ、創業時の親会社である志貴野メッキが株主として名を連ねています。一部名古屋中小企業投資育成等のファンドが保有しています。

今回の売出は志貴野メッキを含め2者で、80,000株の売出です。

今回は公募で4.1億円の資金調達を行い、調達資金は基幹システム導入費用や研究開発費用、人材採用費に充てる予定です。

尚、大株主には180日のロックアップがかかっており、売出後のエグジットリスクはほぼありません。

今回は公募が売出を上回る資金調達案件ですが、足元の業績はやや軟調に推移しているため初値高騰は見込めないでしょう。

どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?

今回の「シキノハイテック」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。

割当率 株数
主幹事 みずほ証券 91.28% 1,284,300株
幹事 野村證券 3.93% 55,300株
大和証券 2.18% 30,700株
SMBC日興証券 1.31% 18,400株
SBI証券 1.04% 14,700株
マネックス証券 0.26% 3,600株

今回の主幹事はみずほ証券が主幹事を務めます。その他野村證券を含めた5社が幹事を務めます。

著者のまとめ

半導体製造装置メーカーとして注目を集めやすい一方、業績の軟調さから大きな資金流入は見込めないでしょう。同日はSharing Innovationsの上場と重なり、期待度はSharing Innovationsの方が高い点からも厳しい船出となることが予想されます。株価動向も今後の業績動向次第といったところでしょう。

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