2018年6月21 日に東証2部市場へ上場する「コーア商事ホールディングス」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
コーア商事ホールディングスの上場日は!?期待度は?
企業名 |
コーア商事ホールディングス |
上場市場 |
東証2部市場 |
銘柄コード |
9273 |
事業内容 |
ジェネリック医薬品原薬の仕入販売、製剤(医療用医薬品・一般用医薬品)の製造販売及び仕入販売、製剤に係る製造受託 |
所在地 |
横浜市港北区 |
設立 |
2015年 |
従業員 |
294名 |
会社HP |
https://www.koashoji-hd.com/ |
監査法人 |
あずさ |
上場日 |
2018年6月21日(木) |
主幹事 |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 |
BB期間 |
2018年6月5日(火)~2018年6月11日(月) |
価格決定日 |
2018年6月12日(火) |
購入申込期間 |
2018年6月13日(水)~2018年6月18日(月) |
同社はジェネリック医薬品原薬の仕入・製剤の製造・受託等を行う子会社4社を抱える持株会社です。
足元の薬価改正に伴い、オリジナル薬から特許切れが起きた薬を安価に製造する「ジェネリック医薬品」へのシフトを政府が進めていることから、同社のビジネスには大きな追い風となっています。
1991年の子会社設立時よりジェネリック医薬品に特化しており、国策に則ったビジネスを展開しています。
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://www.koashoji-hd.com/group/)
同社は1991年にジェネリック医薬品原料及び製剤の輸入業として横浜で創業しました。創業当初は世間でもジェネリクス医薬品への理解や普及が進んでいなかったものの、近年の高齢化社会における社会保障費削減のために、特許切れるのオリジナル医薬品を同程度の効能で安価で利用できるジェネリック医薬品への注目が集まっています。
同社は国内ではトップのジェネリクス原薬の専門商社として、製造業社世界19カ国95社、販売業社国内107社との取引網を有しています。
その他自社で「がん・リウマチ・透析」の3カテゴリーにおける研究開発体制を有しており、同症状における有効なジェネリック医薬品の開発が可能な設備を有しています。また自社の子会社で、国内大手メーカーからのジェネリック医薬品の製造販売のOEM事業も行っております。
同社は現社長の首藤利幸氏が創業した会社であり、同社の筆頭株主を務めるオーナー会社です。
売上や成長性は?
|
2015年6月期 |
2016年6月期 |
2017年6月期 |
売上高(百万円) |
131 |
15,229 |
15,133 |
経常利益(百万円) |
95 |
1,801 |
1,559 |
当期純利益(百万円) |
61 |
1,169 |
1,143 |
純資産額 (百万円) |
9,105 |
10,773 |
11,865 |
BPS(円) |
14,583 |
3,451 |
3,801 |
EPS(円) |
77 |
374 |
366 |
自己資本比率(%) |
99.2 |
67 |
61.9 |
ROE(%) |
0.7 |
12 |
10.1 |
配当性向(%) |
90.54 |
355.45 |
39.44 |
同社の業績推移ですが、HD化された2015年度決算よりみていきます。売上高については横ばいです。収益性についても減益です。配当政策は期末1回配当を予定しており、75円の配当を予定しています。
公募株数 |
総数369,600株 (内、公募180,000株、売出189,600株) |
OA分 |
55,400株 |
発行済み株数 |
3,301,665株 |
想定価格 |
2,590円(100株単位・26万円) |
仮条件 |
2,590円~2,670円 |
初値予想 |
2,700円~3,500円 |
想定PER |
約7倍 |
想定PBR |
約0.7倍 |
配当利回り |
0.6% |
想定時価総額 |
86億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は12億円と小さいため、初値高騰が狙えそうですが、業績の横ばいとジェネリック医薬品ブームが適度に去ってしまったが故に、大幅な初値の高騰は見込めない可能性があります。
株主名 |
保有割合 |
ロックアップ |
首藤 利幸 |
71.11% |
180日間 |
堀江 淳子 |
6.34% |
180日間 |
岡澤 紘一 |
4.70% |
180日間 |
石綿 聰明 |
2.98% |
180日間 |
小角 真理 |
2.15% |
180日間 |
増井 正樹 |
1.32% |
|
大塚 里津子 |
1.30% |
180日間 |
池田 慎也 |
1.19% |
|
大澤 仁生 |
0.91% |
180日間 |
小松 美代子 |
0.71% |
180日間 |
同社は社長の首藤利幸氏が約71%同社株の3分の2を有しており、その他役員・従業員が株主に名を連ねています。
売出は大株主から3人、約19万株となっています。首藤社長は売却せずに保有の予定です。
公募によって調達する4.1億円はジェネリック医薬品開発の新規設備投資と、設備投資借入の返済に充てられる予定です。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「コーア商事ホールディングス」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
|
|
割当率 |
株数 |
主幹事 |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 |
351,400株 |
95.1% |
幹事 |
みずほ証券 |
7,300株 |
2.0% |
SBI証券 |
7,300株 |
2.0% |
|
いちよし証券 |
3,600株 |
1.0% |
今回は三菱UFJモルガン・スタンレー証券が主幹事を務めています。株数は多くありませんが、2部上場銘柄のため人気はそこまで高くないでしょう。ただし財務指標は割安ですので、申し込みに行っても面白いです。
著者のまとめ
高齢化社会に置いてジェネリック医薬品の存在価値が高くなっている一方で、少々市場ではトーンダウンをしたところでの上場感があります。従って大きな初値は期待できません。
ただし業績面での好調さを出せれば割安株であるため大きく上昇してくる可能性は大いに秘めています。6月7月は上場が相次ぎますが、中でもあまり期待が持ちにくい会社と言えましょう。