2019年7月5日に東証マザーズ市場へ上場する「フィードフォース」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
フィードフォースの上場日は!?期待度は?
企業名 |
フィードフォース |
上場市場 |
東証マザーズ市場 |
銘柄コード |
7068 |
事業内容 |
データフィード事業、デジタル広告事業、ソーシャルメディアマーケティング関連事業 |
所在地 |
東京都文京区 |
設立 |
2006年 |
従業員 |
69名 |
会社HP |
https://www.feedforce.jp/ |
監査法人 |
トーマツ |
上場日 |
2019年7月5日(金) |
主幹事 |
大和証券 |
BB期間 |
2019年6月20日(木)~2019年6月26日(水) |
価格決定日 |
2019年6月27日(木) |
購入申込期間 |
2019年6月28日(金)~2019年7月3日(水) |
同社はネット広告の最適化に向けたサービスを提供するアドテクノロジー企業です。
株式市場では引き続き人気のアドテクノロジー企業の上場となるため、初値高騰が見込めそうです。
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://www.feedforce.jp/service/)
同社は2006年に現代表取締役の塚田耕司氏によって設立された会社です。
創業時より、インターネット上のデータを送受信する仕組みのデータフィードを活用したデジタル広告の配信をサポートしてきました。
同社のビジネスはBtoBモデルあり、広告を配信したい企業と、配信する媒体であるGoogleやSNS企業の間に立ち、広告の最適化を図っています。
事業としては大きく分けて2本で、1本は「プロフェッショナルサービス事業」で、大手企業向けにデータフィード管理アウトソーシングサービス「DF PLUS」等を運営しています。
もう1本は「SaaS事業」で、主に中小企業向けに簡単に最適化されたネット広告を配信できるサービスをSaaSモデルで提供しています。
近年はテレビ等の旧来型の媒体からネット広告が主流になりつつあるため。今後同社はSaaSモデルを広げていく方針です。
売上や成長性は?
|
2014年5 月期 |
2015年5月期 |
2016年5月期 |
2017年5月期 |
2018年5月期 |
売上高(百万円) |
261 |
329 |
333 |
486 |
562 |
経常利益(百万円) |
12 |
△1 |
△72 |
△31 |
△28 |
当期純利益(百万円) |
10 |
4 |
△43 |
△32 |
△29 |
純資産額 (百万円) |
20 |
24 |
△19 |
83 |
54 |
BPS(円) |
9,185 |
10,985 |
△860 |
17 |
11 |
EPS(円) |
4,472 |
1,799 |
△1,958 |
△7 |
△6 |
自己資本比率(%) |
18.2 |
15.7 |
△8.2 |
19.7 |
15.7 |
ROE(%) |
64.3 |
17.8 |
– |
– |
– |
配当性向(%) |
– |
– |
– |
– |
– |
業績については成長過程にあります。売上高は僅かながら増収に向いている一方、利益面は赤字が継続しています。新たな仕組みの開発など日々進化するアドテクノロジー周りの研究開発にコストが掛かってしまう点からも赤字は致し方ないところです。配当政策ですが、当面は内部留保を拡充させるため無配を想定しています。
公募株数 |
総数680,100株 (内、公募650,000株、売出30,100株) |
OA分 |
101,900株 |
発行済み株数 |
5,593,400株 |
想定価格 |
1,030円(100株単位・10万円) |
仮条件 |
1,030円~1,150円 |
初値予想 |
2,500円~3,000円 |
想定PER |
約-倍 |
想定PBR |
約8倍 |
配当利回り |
なし |
想定時価総額 |
58億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は8.5億円で、時価総額が58億円とマザーズ上場の中では小規模上場案件です。
引き続き赤字が続いていますが、注目されている業種であるため、初値高騰が見込めます。
株主名 |
保有割合 |
ロックアップ |
合同会社理力 |
37.68% |
180日間 |
塚田 耕司 |
36.24% |
180日間 |
トランス・コスモス(株) |
9.94% |
90日間or1.5倍 |
(株)マイナビ |
4.10% |
90日間or1.5倍 |
寺嶋 徹 |
2.26% |
180日間 |
喜多 宏介 |
1.58% |
180日間 |
秋山 勝 |
1.51% |
180日間 |
宮城 満英 |
1.16% |
180日間 |
西山 真吾 |
0.77% |
180日間 |
大西 健太 |
0.75% |
継続保有 |
同社の大株主は塚田社長の資産管理会社である「合同会社理力」で同社株の38%を保有しております。塚田社長個人でも36%を保有しているため、実質塚田社長がオーナーです。同社株主には役員や従業員のほか、トランス・コスモスやマイナビなど有名な会社も株主として名を連ねています。
売出は塚田社長と同業他社の代表取締役である秋山勝氏の2名で30,100株の売出です。
大株主の大半には180日もしくは90日および公募価格1.5倍のロックアップ制限がかかっており、初値は公募価格1.5倍をにらんだ展開が予想されます。
公募では6.6億円の資金調達を行い、優秀な人材採用費やシステム投資、オフィス拡張等に充てられる予定です。
今回は公募株式が売出株式を上回る、資金調達メインのIPOとなるため市場からの評価も高いです。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「フィードフォース」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
|
|
割当率 |
株数 |
主幹事 |
大和証券 |
93.04% |
727,600株 |
幹事 |
SBI証券 |
0.87% |
6,800株 |
野村證券 |
0.87% |
6,800株 |
|
エース証券 |
0.87% |
6,800株 |
|
丸三証券 |
0.87% |
6,800株 |
|
マネックス証券 |
0.87% |
6,800株 |
|
東海東京証券 |
0.87% |
6,800株 |
|
エイチ・エス証券 |
0.87% |
6,800株 |
|
みずほ証券 |
0.87% |
6,800株 |
今回の主幹事は大和証券が主幹事を務めます。その他SBI証券を含め8社が幹事会社として名を連ねています。株数は少ないため獲得はやや困難でしょう。
著者のまとめ
引き続き注目されるアドテクノロジー関連銘柄の上場となります。売上規模の小ささや赤字状態が引き続き起こることが想定されるため、バリエーションとしては評価しにくいところですが、株式市場では大いに買いを集められるでしょう。
場合によっては2倍以上の株価を付ける可能性がありますので、IPO投資家としては参戦したい規模感です。
上場後は業績推移が気になるところですの、チェックしながら投資していきたいものです。