2018年7月26日に東証マザーズ市場へ上場する「アクリート」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
アクリートの上場日は!?
企業名 |
アクリート |
上場市場 |
東証マザーズ市場 |
銘柄コード |
4395 |
事業内容 |
個人認証、マーケティング、コミュニケーション等を目的とした企業及び個人向けショートメッセージ配信サービス事業 |
所在地 |
東京都世田谷区 |
設立 |
2014年 |
従業員 |
10名 |
会社HP |
https://www.accrete-inc.com/ |
監査法人 |
新日本 |
上場日 |
2018年7月26日(木) |
主幹事 |
SMBC日興証券 |
BB期間 |
2018年7月10日(火)~2018年7月17日(火) |
価格決定日 |
2018年7月18日(水) |
購入申込期間 |
2018年7月19日(木)~2018年7月24日(火) |
同社は企業の個人向けSMS(ショートメッセージサービス)代行サービスを中心に展開している企業です。
近年スマホが普及する中、企業側もスマホを活用したサービス向上に努めているところが多く、SMS発信を行う企業も増えてきました。
同社は企業のSMS配信について包括的にビジネスを展開しており、成長真っ只中です。
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://www.accrete-inc.com/service/)
同社は2014年にICTコンサルティング等を行うインディゴ株式会社のSMS配信事業がスピンアウトして誕生しました。
同社のメイン事業であるSMS配信サービスは、スマホ向けに使われているSMSを企業サービスの一環で活用できるようにモデル作りがなされています。
特に近年は、個人認証や企業のマーケティングを目的としたSMS配信が一般的になってきており、同社はこれらのSMS配信事業に置いて業界トップに君臨しています。
同社は企業に代わってSMS配信を行うこともあれば、企業に対してSMS配信プログラムを提供し利用料金を取るというビジネスモデルとなっています。
同社の取引先には、ソフトバンクやリクルートHD、楽天やローソン、mixiやDeNA、KDDIと大手企業が多数おり、盤石なビジネス環境を構築しています。
今回の上場によって会社としての信頼度向上と、サービス向上に向けた投資を積極的に行う素地につながることが想定されます。
売上や成長性は?
|
2014年12月期 |
2015年12月期 |
2016年12月期 |
2017年12月期 |
売上高(百万円) |
163 |
276 |
352 |
949 |
経常利益(百万円) |
20 |
31 |
39 |
171 |
当期純利益(百万円) |
17 |
21 |
16 |
113 |
純資産額 (百万円) |
47 |
68 |
84 |
193 |
BPS(円) |
392,006 |
566,362 |
17 |
40 |
EPS(円) |
142,006 |
174,356 |
3 |
24 |
自己資本比率(%) |
47 |
46.0 |
50 |
44.2 |
ROE(%) |
36 |
36.4 |
21 |
81.6 |
配当性向(%) |
– |
– |
– |
– |
同社はまだ創業間もない企業ですが、着実に業績を伸ばしています。初年度から利益を出している点からも高い評価が与えられるでしょう。また配当政策は内部留保優先のため無配です。
公募株数 |
総数920,000株 (内、公募540,000株、売出380,000株) |
OA分 |
138,000株 |
発行済み株数 |
5,300,000株 |
想定価格 |
690円(100株単位・7万円) |
仮条件 |
690円~770円 |
初値予想 |
1,500円~2,000円 |
想定PER |
約33倍 |
想定PBR |
約7倍 |
配当利回り |
なし |
想定時価総額 |
37億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は7億円と小規模のため、大幅な初値高騰が見込めそうです。時価総額が37億円と小さい一方で、公開価格が3桁台のためプライマリーでの大儲けが難しそうな株式です。セカンダリーが面白そうでしょう。
株主名 |
保有割合 |
ロックアップ |
BANA1号有限責任事業組合 |
38.1% |
180日間 |
伊藤 彰浩 |
11.8% |
180日間 |
Chin Yeu Yao |
9.1% |
180日間 or 1.5倍 |
Rolf Lumpe |
4.6% |
180日間 or 1.5倍 |
田中 優成 |
4.6% |
180日間 |
谷間 真 |
2.3% |
|
㈱フラッシュワン |
1.5% |
180日間 or 1.5倍 |
日置 健二 |
1.5% |
180日間 or 1.5倍 |
㈱オークファン |
1.3% |
180日間 or 1.5倍 |
GA1号投資組合 |
1.3% |
180日間 or 1.5倍 |
同社の大株主は元会社のインディゴの役員で構成されているBANA1号有限責任事業組合です。そのほかは取引先や伊藤社長を含めた役員・従業員に株式が割り当てられています。
今回の売出はBANA1号有限責任事業組合を含めた大株主の6者、計38万株です。
公募によって調達する3.4億円は、SMS配信サービスの拡充のための費用や人材採用費、借入金の返済や本社移転費用等に充てられる予定です
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「アクリート」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
|
|
株数 |
割当率 |
主幹事 |
SMBC日興証券 |
966,000株 |
91.3% |
幹事 |
みずほ証券 |
36,800株 |
3.5% |
SBI証券 |
27,600株 |
2.6% |
|
岩井コスモ証券 |
9,200株 |
0.9% |
|
エース証券 |
9,200株 |
0.9% |
|
マネックス証券 |
9,200株 |
0.9% |
今回の主幹事はSMBC日興証券が務めます。株式数が少ないため当選確率は非常に低いです。SBI証券とマネックス証券であれば当選枠があるため申し込む価値があります。
著者のまとめ
スマホ時代にはSMSを活用したビジネスモデルが必要となっており、同社は特化することで業界トップに躍り出ています。
事業内容についても魅力ですが、一番は大手企業が何社も同社とビジネスをしているという点です。特に携帯会社やIT会社、電力会社との取引が多くあるため、高い信頼度を有していることが見受け取れます。
現社長の伊藤彰浩社長は、元会社のインディゴ時代に社長を務めておりましたが、現在は後任に譲り、SMS配信事業に専念しています。実績を持った実業家ですので今後の展開が期待できます。