2018年7月27日に東証REIT市場へ上場する「タカラレーベン不動産投資法人」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
タカラレーベン不動産投資法人の上場日は!?
企業名 |
タカラレーベン不動産投資法人 |
上場市場 |
東証REIT市場 |
銘柄コード |
3492 |
事業内容 |
複合リート(オフィス住宅7割以上、以下ホテル・その他商業施設) |
所在地 |
東京都港区 |
設立 |
2017年 |
従業員 |
ー名 |
会社HP |
なし |
監査法人 |
PwCあらた |
上場日 |
2018年7月27日(金) |
主幹事 |
SMBC日興証券 |
BB期間 |
2018年7月11日(水)~2018年7月18日(水) |
価格決定日 |
2018年7月19日(木) |
購入申込期間 |
2018年7月20日(金)~2018年7月25日(水) |
同社は総合不動産デベロッパーのタカラレーベングループが運営するJ-REITです。
分譲マンションに強みを持つタカラレーベンが、外資系オルタナ投資運用会社PAG社、ビジネスホテル運営や学生寮管理の共立メンテナンス、総合家電小売会社国内トップのヤマダ電機等がスポンサーとなって運用されるREITです。
オフィスを中心に全国の優良物件を組み入れる複合REITの新規上場となります。
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://www.leben.co.jp/)
同社は2017年に総合不動産デベロッパーのタカラレーベンによって設立された複合REITです。
自社で多くの分譲マンションを手がけるなど、多くの不動産開発実績を持つタカラレーベングループを筆頭に、他3社のスポンサーが同ファンドを支援します。
私募不動産ファンドに定評のある独立系オルタナティブ投資運用会社・PAGグループ、ビジネスホテルを展開中の共立メンテナンス、全国に家電小売網を有するヤマダ電機がスポンサーとして、全国の優良物件の取得に努めて行くようです。
上場に際して27物件の取得を予定しており、オフィスが70%、その他を住宅・ホテル・商業施設で占める予定です。
売上や成長性は?
売上等の情報はありません。また配当政策はREITのため基本配当を出す予定です。配当額は未定です。決算は2月と8月末です。
公募株数 |
総数344,000株 (内、公募344,000株、売出0株) |
OA分 |
17,000株 |
発行済み株数 |
345,500株 |
想定価格 |
100,000円(1株単位・10万円) |
仮条件 |
96,000円~100,000円 |
初値予想 |
95,000円~110,000円 |
想定PER |
なし |
想定PBR |
なし |
配当利回り |
未定 |
想定時価総額 |
345億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は361億円と大きく、大幅な初値高騰は難しいでしょう。公募割れのリスクもあります。
区分 |
物件名 |
所在地 |
鑑定NOI利回り |
取得額(百万円) |
オフィス |
NTビル |
東京都品川区 |
4.6% |
12,350 |
東池袋セントラルプレイス |
東京都豊島区 |
4.4% |
9,780 |
|
名古屋センタープラザビル |
愛知県名古屋市 |
5.7% |
4,870 |
|
TTS南青山ビル |
東京都港区 |
4.0% |
4,090 |
|
大宮NSDビル |
埼玉県さいたま市 |
5.3% |
3,493 |
|
サムティ新大阪センタービル |
大阪府大阪市 |
5.2% |
3,450 |
|
博多祇園ビル |
福岡県福岡市 |
4.8% |
2,500 |
|
中央博労町ビル |
大阪府大阪市 |
6.1% |
1,485 |
|
L.Biz神保町 |
東京都千代田区 |
4.5% |
1,006 |
|
心斎橋ビル |
大阪府大阪市 |
5.3% |
772 |
|
MB小田急ビル |
宮城県仙台市 |
5.5% |
1,680 |
|
仙台日興ビル |
宮城県仙台市 |
5.2% |
1,740 |
|
盛岡駅前通ビル |
岩手県盛岡市 |
7.0% |
1,480 |
|
長野セントラルビル |
長野県長野市 |
8.1% |
898 |
|
EME郡山ビル |
福島県郡山市 |
7.3% |
900 |
|
宇都宮セントラルビル |
栃木県宇都宮市 |
8.7% |
771 |
|
山形駅前通ビル |
山形県山形市 |
8.9% |
600 |
|
住宅 |
アマーレ東海通 |
愛知県名古屋市 |
5.6% |
1,100 |
ドーミー浮間舟渡 |
東京都板橋区 |
5.3% |
1,080 |
|
ベネフィス博多南グランスウィート |
福岡県福岡市 |
5.3% |
1,032 |
|
ラグゼナ東高円寺 |
東京都杉並区 |
4.4% |
1,060 |
|
アルファスペース都立大 |
東京都目黒区 |
4.7% |
589 |
|
ジェイシティ八丁堀 |
広島県広島市 |
5.7% |
1,200 |
|
ホテル |
ドーミーイン松山 |
愛媛県松山市 |
5.4% |
2,427 |
ホテルサンシャイン宇都宮 |
栃木県宇都宮市 |
5.7% |
2,090 |
|
商業施設・その他 |
プリオ大名Ⅱ |
福岡県福岡市 |
4.7% |
1,090 |
コープさっぽろ春光店 |
北海道旭川市 |
6.8% |
1,080 |
取得する予定の27物件の平均鑑定NOI利回りは5.2%を見込んでいます。全国の優良物件に目を向けて行く予定です。
今回は売出がありません。
公募によって調達する約343億円は、物件取得に充てられます。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「タカラレーベン不動産投資法人」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
|
|
株数 |
割当率 |
主幹事 |
SMBC日興証券 |
177,503株 |
63.0% |
幹事 |
みずほ証券 |
95,795株 |
34.0% |
野村證券 |
8,452株 |
3.0% |
今回の主幹事はSMBC日興証券が務めます。幹事にはみずほ証券と野村證券が名を連ねており、比較的当選が要因な銘柄でしょう。
著者のまとめ
上場案件としては少々印象の良くないREITの上場です。ただスポンサーのタカラレーベンは国内で初めてインフラREITを上場させるなど、アセットマネジメント事業には定評があります。
今回のREITは地方の優良物件を取得しておりますが、可能にしている要因が地方で強みがある共立メンテナンスとヤマダ電機とのスポンサー契約です。
物件情報を有効活用し、高利回りの優良物件の取得に努めて行くことが想定されます。実際REIT市場は2018年上期においては好調で、場合によっては好感された買いが入ることが想定されます。
上場日には2社の上場が別にあり、隅に追いやられる上場案件になりそうですが、旨味のある上場になる可能性を秘めていますので要注目です。