2019年9月19日に東証ジャスダック・スタンダード市場へ上場する「アミファ」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
アミファの上場日は!?期待度は?
企業名 |
アミファ |
上場市場 |
東証JQS市場 |
銘柄コード |
7800 |
事業内容 |
ライフスタイル雑貨の企画・仕入・卸販売 |
所在地 |
東京都港区 |
設立 |
1973年 |
従業員 |
62名 |
会社HP |
https://www.amifa.co.jp/ |
監査法人 |
あずさ |
上場日 |
2019年9月19日(木) |
主幹事 |
野村證券 |
BB期間 |
2019年9月2日(月)~2019年9月6日(金) |
価格決定日 |
2019年9月9日(月) |
購入申込期間 |
2019年9月10日(火)~2019年9月13日(金) |
同社はライフスタイル雑貨の企画や仕入、卸売販売を行う会社です。
百円均一向けに、雑貨やギフトラッピング商品の開発を行い、一定のシェアを獲得しています。主に女性向けの商品ターゲットとしているなど特徴のある会社の上場となります。
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://www.amifa.co.jp/products/#anc1)
同社は1973年に織物資材の販売を行う「フジ産業株式会社」として設立された会社です。創業と合わせ、ギフト向けの化粧箱内装用資材織物の販売を開始しました。
1999年より100円ショップ向けの雑貨販売を開始し、2000年に「株式会社アミファ」として子会社化しました。自社ブランド「amifa(アミファ)」として現在まで展開しています。
2014年に子会社としていた「アミファ」を吸収合併し、商号を「株式会社アミファ」としました。
事業はライフスタイル雑貨事業の単一セグメントですが、100円ショップ向け雑貨の「ワンプライス商品」、販売先より委託を受け軽包装資材生産する「OEM商品」、フラワー関連の花材等の「フルール商品」、これらに分類されない「その他商品」に分けられています。
同社のターゲットは女性を中心で、かつ嗜好品であるため、流行り廃りが起きやすい事業ですが、常に先を見据えた事業を展開している会社です。
売上や成長性は?
|
2014年9月期 |
2015年9月期 |
2016年9月期 |
2017年9月期 |
2018年9月期 |
売上高(百万円) |
634 |
3,738 |
3,710 |
4,112 |
4,737 |
経常利益(百万円) |
49 |
363 |
245 |
314 |
199 |
当期純利益(百万円) |
△186 |
266 |
191 |
230 |
265 |
純資産額 (百万円) |
836 |
1,107 |
1,239 |
1,442 |
1,645 |
BPS(円) |
15,770 |
20,530 |
22,700 |
525 |
599 |
EPS(円) |
△3,508 |
5,000 |
3,524 |
84 |
96 |
自己資本比率(%) |
50.3 |
52.6 |
65.3 |
57.6 |
63.5 |
ROE(%) |
– |
27.4 |
16.3 |
17.2 |
17.2 |
配当性向(%) |
– |
24 |
29.8 |
30 |
19.7 |
業績については、上昇傾向にあります。売上高では3期間は増収となっています。一方利益面では横ばいに推移しています。ただし純資産は増加傾向にあるため着実に企業成長を遂げています。配当はこれまで出してきており、上場後も年1回の配当方針です。尚、前期の配当金額は1株当たり19円で、想定株価の3.1%の配当利回りとなっています。
公募株数 |
総数955,000株 (内、公募455,000株、売出500,000株) |
OA分 |
143,200株 |
発行済み株数 |
3,200,000株 |
想定価格 |
620円(100株単位・6万円) |
仮条件 |
620円~660円 |
初値予想 |
580円~900円 |
想定PER |
約7.5倍 |
想定PBR |
約1倍 |
配当利回り |
約3.1% |
想定時価総額 |
20億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は6.8億円で、時価総額が19.8億円と小ぶり案件です。JQ上場でもあるため、多くの投資家より注目を集める可能性があります。また公募価格が3桁台と個人投資家が買いやすい規模帯ですので、公募割れのリスクは少ないでしょう。
株主名 |
保有割合 |
ロックアップ |
ウィステリア合同会社 |
41.37% |
90日間 |
レイクラム合同会社 |
28.88% |
90日間 |
藤井 愉三 |
12.59% |
90日間 |
藤井 俊行 |
12.48% |
90日間 |
アミファ従業員持株会 |
0.72% |
180日間 |
村山 和治 |
0.72% |
90日間 |
米田 康三 |
0.54% |
90日間 |
山田 昭 |
0.54% |
90日間 |
蒲生 邦道 |
0.54% |
90日間 |
佐藤 勝男 |
0.54% |
90日間 |
同社の大株主は藤井社長の創業家「ウィステリア合同会社」で41.4%を保有する筆頭株主です。藤井社長の12.6%を合わせ、同社株の54%を保有していることになります。また2位の「レイクラム合同会社」は藤井専務の資産管理会社で、28.9%を保有しています。個人の12.5%を合わせると41.4%となります。
その他は従業員および役員で保有されており、VC等ファンドはいません。実質同社株の95.4%は藤井社長および専務が保有している格好です。
売出は藤井社長と藤井専務で、それぞれ25万株ずつの売出です。大株主には180日もしくは90日のロックアップが掛かっておりますが、9割以上を藤井家で保有しているため、上場後のエグジットリスクは非常に少ない案件です。
公募は2.6億円の資金調達で、トレンド分析等が行えるITプラットフォームの構築およびRPAシステム導入および、仕入れ増加に対応するための代金支払い等に充てるための運転資金に充当する予定です。
公募株より売出株の方が多く、創業家のエグジットが資金調達を上回るIPOです。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「アミファ」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
|
|
割当率 |
株数 |
主幹事 |
野村證券 |
91.30% |
1,002,700株 |
幹事 |
みずほ証券 |
3.48% |
38,200株 |
SMBC日興証券 |
1.74% |
19,100株 |
|
岡三証券 |
1.74% |
19,100株 |
|
SBI証券 |
1.74% |
19,100株 |
今回の主幹事は野村證券が主幹事を務めます。その他みずほ証券を含めた4社が幹事を務めます。野村證券に口座を持っている方であれば取得できる可能性はありますが、一株当たりの公募価格が低いため、利幅は限られます。上場後に買い増しをするなど長期投資に向く銘柄です。
著者のまとめ
女性をターゲットとした雑貨を提供する同社は、女性投資家からの人気を集めそうです。株価も低位であり投資しやすい金額帯でもあります。
ただし、生活必需品ではなく嗜好品であるため、世の中の景気動向では変動が考えられます。上場後も株価には注意しておく必要はあるでしょう。