2019年9月20日に東証マザーズ市場へ上場する「ギフティ」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
ギフティの上場日は!?期待度は?
企業名 |
ギフティ |
上場市場 |
東証マザーズ市場 |
銘柄コード |
4449 |
事業内容 |
個人、法人、自治体を対象とした各種eギフトサービスの企画・開発・運営など |
所在地 |
東京都品川区 |
設立 |
2010年 |
従業員 |
87名 |
会社HP |
https://giftee.co.jp/ |
監査法人 |
EY新日本 |
上場日 |
2019年9月20日(金) |
主幹事 |
野村證券 |
BB期間 |
2019年9月3日(火)~2019年9月9日(月) |
価格決定日 |
2019年9月10日(火) |
購入申込期間 |
2019年9月11日(水)~2019年9月17日(火) |
同社はソーシャルギフト(電子ギフト)サービスの企画・開発を行う会社です。
オンライン上でクーポンやギフトを送れる時代となっていますが、同社は最前線で事業を行っている会社です。大変注目を集めそうな会社です。
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://giftee.co/)
同社は2010年にアクセンチュア出身の太田睦現CEOが創業者として設立されました。創業当初より飲食店や小売店にて商品やサービスを交換できる「電子ギフト」の開発を行っています。
電子ギフトとは、スマートフォン等のオンライン上でクーポンを利用できるもので、直接もらう形でなく、いつでもどこでも、場合によっては誰でもギフトを受けられる点に特徴があります。
同社は主に4サービスを展開しています。まずは、個人の方向けの電子ギフトサービス「giftee」です。電子ギフトを採用している企業の商品・サービスを同サイトおよびアプリにて提供し、クレジットカードやキャリア決済にて簡単に購入できる形となっています。
自身での利用はもちろんのこと、SNSやメールを使い他者にプレゼントすることができます。また現在売上の過半を超える「giftee for Buisiness」サービスは、法人向けに自社サービス利用者への「電子ギフトプレゼント」等の電子ギフトに関わるサービスを提供しています。
その他、gifteeサービスを管理する「eGift System」や、地域限定通貨の電子化等、これまで配送コストやギフトに伴う人件費等を削減することで企業の業績へのメリットや、広告へ貢献しています。
現在、スターバックスコーヒーやローソン、ミスタードーナツなど大手企業でも導入している会社も多く、引き続き取引先の拡大が見込めそうです。
売上や成長性は?
|
2014年7月期 |
2015年7月期 |
2016年7月期 |
2017年7月期 |
2018年7月期 |
売上高(百万円) |
123 |
266 |
171 |
557 |
1,121 |
経常利益(百万円) |
△18 |
△15 |
△5 |
34 |
283 |
当期純利益(百万円) |
△21 |
△17 |
1 |
20 |
198 |
純資産額 (百万円) |
82 |
248 |
249 |
269 |
1,099 |
BPS(円) |
5,075 |
12,529 |
12,573 |
14 |
46 |
EPS(円) |
△1,386 |
△894 |
44 |
1 |
9 |
自己資本比率(%) |
73.4 |
76.2 |
72.6 |
52.7 |
62 |
ROE(%) |
– |
– |
0.3 |
7.8 |
18.1 |
配当性向(%) |
– |
– |
– |
– |
– |
業績はまだまだ成長段階にあります。2018年7月期より連結決算に変更し、売上高が伸びています。利益については2期前より経常黒字となっており、事業軌道に乗ってきました。なお配当は当面内部留保を優先するため無配を予定しています。
公募株数 |
総数4,390,700株 (内、公募800,000株、売出3,590,700株) |
OA分 |
658,600株 |
発行済み株数 |
24,831,000株 |
想定価格 |
1,250円(100株単位・13万円) |
仮条件 |
1,300円~1,500円 |
初値予想 |
1,800円~2,500円 |
想定PER |
約156倍 |
想定PBR |
約15倍 |
配当利回り |
なし |
想定時価総額 |
310億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は63.1億円で、時価総額が310億円とマザーズIPOでは大きめな案件です。業界として非常に人気が高いため、上場後は買いを集めそうですが、PERが156倍、PBR15倍と過大な評価を受けている点が気になるところです。
株主名 |
保有割合 |
ロックアップ |
太田 睦 |
19.79% |
90日間 |
KDDI新規事業育成2号投資事業有限責任組合 |
13.58% |
90日間or1.5倍 |
ジャフコSV4共有投資事業有限責任組合 |
13.22% |
90日間or1.5倍 |
鈴木 達哉 |
7.25% |
90日間 |
梅田 裕真 |
6.39% |
90日間 |
柳瀬 文孝 |
6.05% |
90日間 |
(株)インスパイア |
3.65% |
90日間or1.5倍 |
KDDI新規事業育成投資事業有限責任組合 |
3.65% |
90日間or1.5倍 |
(株)ジェーシービー |
3.47% |
継続保有 |
(株)SMBC信託銀行 信託口 12100440 |
3.47% |
継続保有 |
同社の大株主は代表取締役社長CEOの太田睦氏で、19.8%を保有する筆頭株主です。2位はKDDI系のVCで13.6%、3位はジャフコのVCで13.2%です。その他役員や従業員も株を持っていますが、JCBやDeNA、丸井グループなど事業会社も出資をしており、株主構成は複雑です。
売出はKDDI系VCやジャフコVCを含めた6社で、約359万株の売出です。大株主には90日もしくは90日および公募価格1.5倍のロックアップが掛かっております。一部には継続保有の条件の方もいます。
公募は9.1億円の資金調達で、システムやサーバーの増強、人材採用費や広告宣伝費、その他事業運転資金に充当する予定です。
公募株より売出株の方が圧倒的に多い、ファンドエグジットIPOです。人気を集めそうですが、VCの追加エグジットのリスクが非常に大きいため値動きには注意した方がいいでしょう。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「ギフティ」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
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|
割当率 |
株数 |
主幹事 |
野村證券 |
87.40% |
4,413,000株 |
幹事 |
みずほ証券 |
6.52% |
329,300株 |
SMBC日興証券 |
2.61% |
131,700株 |
|
SBI証券 |
0.87% |
43,900株 |
|
大和証券 |
0.43% |
21,900株 |
|
岩井コスモ証券 |
0.43% |
21,900株 |
|
マネックス証券 |
0.43% |
21,900株 |
|
松井証券 |
0.43% |
21,900株 |
|
水戸証券 |
0.43% |
21,900株 |
|
岡三証券 |
0.43% |
21,900株 |
今回の主幹事は野村證券が主幹事を務めます。その他みずほ証券を含めた9社が幹事を務めます。人気必至の銘柄ですので獲得は難しいでしょう。
著者のまとめ
電子ギフトがSNSの発達に伴い知名度が上がっており、今後も伸びていく可能性が高いと言えます。ただ、今回の売出に経営陣が参加しないなど、事業拡大への意思の強さを感じる一方VCのエグジットが明らかな案件です。
参戦したいところですが、値動きには注意して取り組みたいところです。