2019年4月25日に東証マザーズ市場へ上場する「トビラシステムズ」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
トビラシステムズの上場日は!?期待度は?
企業名 | トビラシステムズ |
上場市場 | 東証マザーズ市場 |
銘柄コード | 4441 |
事業内容 | モバイル、固定電話及びビジネス向け迷惑情報フィルタシステムの開発及び提供等 |
所在地 | 愛知県名古屋市 |
設立 | 2006年 |
従業員 | 43名 |
会社HP | https://tobila.com/ |
監査法人 | 三優 |
上場日 | 2019年4月25日(木) |
主幹事 | 大和証券 |
BB期間 | 2019年4月9日(火)~2019年4月15日(月) |
価格決定日 | 2019年4月16日(火) |
購入申込期間 | 2019年4月18日(木)~2019年4月23日(火) |
同社は携帯電話やビジネス向けの迷惑電話フィルタシステムを開発・販売する会社です。
振り込め詐欺を始めとする特殊詐欺が横行している中、迷惑電話を撃退するためのツールとして携帯キャリア含め導入されており、同社はその中でも重要な位置に位置する会社です。
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://tobila.com/product/)
同社は2006年に岐阜県大垣市にて創業した会社で、創業以来デジタルデバイス向けのデータベーステクノロジーを活用したソリューションを提供してきました。
同社の主事業である「迷惑情報フィルタ事業」は、2011年開発した悪質な迷惑電話や詐欺電話を防止する「トビラフォン」を活用し、迷惑電話等のデータを蓄積し利用者が安心して携帯電話を利用できる形を取りました。
現在、ソフトバンク・NTTドコモ・KDDIの主要3キャリア向けに、各キャリアに合わせた設定の「迷惑電話フィルタサービス」を提供しており、月額利用者数を伸ばしています。
また固定電話やビジネス用電話回線向けにも提供しており、順調な利用者数増加を図っています。
上場を機にアライアンスパートナー網の強化や新規サービスの立ち上げを行う予定です。
売上や成長性は?
2014年10月期 | 2015年10月期 | 2016年10月期 | 2017年10月期 | 2018年10月期 | |
売上高(百万円) | 161 | 205 | 275 | 592 | 842 |
経常利益(百万円) | △6 | △33 | 12 | 192 | 223 |
当期純利益(百万円) | 1 | △33 | 17 | 109 | 148 |
純資産額 (百万円) | 63 | 30 | 47 | 120 | 271 |
BPS(円) | 45,276 | △10,222 | 18,608 | 37 | 87 |
EPS(円) | △996 | △58,474 | 25,856 | 36 | 48 |
自己資本比率(%) | 37.9 | 10.8 | 17.7 | 28.9 | 57.7 |
ROE(%) | 1.9 | – | 45.3 | 131.4 | 75.8 |
配当性向(%) | – | – | – | – | – |
業績については着実に伸ばしている印象です。売上高では5期連続増収です。利益面では赤字から黒字転換を果たしています。配当は上場後も内部留保を優先するため無配を予定しています。
公募株数 | 総数784,000株 (内、公募95,000株、売出689,000株) |
OA分 | 117,600株 |
発行済み株数 | 3,215,000株 |
想定価格 | 2,040円(100株単位・20万円) |
仮条件 | 2,100円~2,400円 |
初値予想 | 3,800円~4,500円 |
想定PER | 約44倍 |
想定PBR | 約15倍 |
配当利回り | なし |
想定時価総額 | 66億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は18億円で、時価総額が66億円とマザーズ中規模の上場案件です。売出株は多いものの、迷惑電話防止といった社会的に意義のあるサービスを提供している点からも高い評価を受けており、初値高騰が見込めそうです。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
明田 篤 | 71.65% | 90日間or1.5倍 |
松下 智樹 | 19.69% | 90日間or1.5倍 |
後藤 敏仁 | 4.03% | 90日間or1.5倍 |
結城 卓也 | 0.74% | 90日間or1.5倍 |
岩井 健治 | 0.74% | 90日間or1.5倍 |
坂倉 翼 | 0.74% | 90日間or1.5倍 |
(株)Kips | 0.60% | 90日間or1.5倍 |
藤井 智康 | 0.45% | 継続保有 |
佐々木 貴浩 | 0.18% | 継続保有 |
菊地 耕平 | 0.09% | 継続保有 |
同社の大株主は創業者の明田社長で同社株の72%を保有しています。第2位には松下副社長20%を保有しています。
その他従業員および役員が株主に連ねますが、中にはベンチャー投資を行う國本行彦氏率いる株式会社Kipsも株主に名を連ねています。基本大株主には90日もしくは公募価格1.5倍以上のロックアップ制限がかかっています。
売出は明田社長と松下副社長の2名で68.9万株の売出です。
公募は1.8億円の資金調達で、サーバー等の社内インフラ拡充と新規ソフトウェア開発資金、人材確保のための採用費、オフィス移転費用に充てられる予定です。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「トビラシステムズ」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
割当率 | 株数 | ||
主幹事 | 大和証券 | -% | -株 |
幹事 | みずほ証券 | -% | -株 |
SMBC日興証券 | -% | -株 | |
SBI証券 | -% | -株 | |
東海東京証券 | -% | -株 | |
いちよし証券 | -% | -株 | |
岡三証券 | -% | -株 | |
エース証券 | -% | -株 | |
マネックス証券 | -% | -株 |
今回の主幹事は大和証券が主幹事を務めます。その他大手のみずほ証券やSMBC日興証券を含めた8社が幹事を務めます。株数はそこまで多くないため公募株の獲得は難しいでしょう。
著者のまとめ
特殊詐欺が絶えず起こっている今日、迷惑電話防止サービスの需要が増しており、同社のビジネスが大きく拡大していることは間違いありません。
上場日は同時に中古車販売のグッドスピードも上場して参りますが、同社の方が高い注目を集めています。両社とも愛知県銘柄で、意識された値動きになることが考えられます。
同社のデータベーステクノロジーは、AIを活用するものであり、市場の銘柄の中でも注目を受ける可能性が大いにあります。
初値予想は比較的高く、大きく値上りを期待できそうですので要チェックです。