2019年9月12日に福証Qボード市場へ上場する「ピー・ビーシステムズ」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
ピー・ビーシステムズの上場日は!?期待度は?
企業名 |
ピー・ビーシステムズ |
上場市場 |
福証Qボード市場 |
銘柄コード |
4447 |
事業内容 |
企業の基幹システムをクラウド化するセキュアクラウドシステム事業及びVRシアター4D王の製造販売をおこなうエモーショナルシステム事業 |
所在地 |
福岡市博多区 |
設立 |
1997年 |
従業員 |
46名 |
会社HP |
https://www.pbsystems.co.jp/ |
監査法人 |
海南 |
上場日 |
2019年9月12日(木) |
主幹事 |
エイチ・エス証券 |
BB期間 |
2019年8月26日(月)~2019年8月30日(金) |
価格決定日 |
2019年9月2日(月) |
購入申込期間 |
2019年9月4日(水)~2019年9月9日(月) |
同社は中堅企業向けプライベートクラウドの提供と立体VRシアターの開発製造販売を行う会社です。
福岡の地場企業の上場で、地元のQボード市場への上場となります。規模は小さいですが、今後延びる可能性の高い事業への取り組みで期待が持てる会社です。
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://www.pbsystems.co.jp/service/emotional/)
同社は1997年に現社長の冨田和久氏が福岡県福岡市にて設立した会社です。
同社は創業当初よりキセキュアクラウドシステム事業に取り組んでいます。売上規模が500億円までの中堅企業向けに、システム仮想化ソフトウェアの導入コンサルティングを行ってきました。
近年はプライベートクラウドの導入が進みつつあり、主要ソフトウェアを提供するCitrix、VMware、Microsoftの製品の導入コンサルティングおよび開発を行っており、業容を伸ばしています。
また2本目の柱としてエモーショナルシステム事業を伸ばしています。同事業はVRシアター4D王の技術開発および製造販売を行っています。4D王は特許取得のプロダクトで、360度スクリーンに切れ目なく3D映像を投影することができる、移動可能のミニシアターです。イベント等で需要が高く今後の成長も見込める事業です。
売上や成長性は?
|
2014年9月期 |
2015年9月期 |
2016年9月期 |
2017年9月期 |
2018年9月期 |
売上高(百万円) |
885 |
1,136 |
1,323 |
1,592 |
1,486 |
経常利益(百万円) |
△3 |
23 |
27 |
89 |
14 |
当期純利益(百万円) |
△37 |
23 |
48 |
91 |
△87 |
純資産額 (百万円) |
△145 |
△121 |
33 |
124 |
37 |
BPS(円) |
△30,539 |
△25,605 |
5,647 |
107 |
32 |
EPS(円) |
△7,884 |
4,934 |
10,036 |
79 |
△75 |
自己資本比率(%) |
△26.1 |
△21.7 |
4.9 |
17.6 |
4.3 |
ROE(%) |
– |
– |
– |
116.5 |
– |
配当性向(%) |
– |
– |
– |
– |
– |
業績については、着実な成長を見せています。売上高では直前期で減収となりましたが右肩上がりに伸びてきました。利益面では黒字で推移しています。配当に内部留保を優先するため当面無配が予想されています。
公募株数 |
総数210,000株 (内、公募150,000株、売出60,000株) |
OA分 |
30,000株 |
発行済み株数 |
1,309,200株 |
想定価格 |
1,370円(100株単位・14万円) |
仮条件 |
1,280円~1,380円 |
初値予想 |
2,000円~2,800円 |
想定PER |
なし |
想定PBR |
約8倍 |
配当利回り |
なし |
想定時価総額 |
18億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は3.3億円で、時価総額が18億円と小ぶり案件です。上場市場が福証Qボードなので、マザーズ等に比べると流動性に欠けますが、人気化する可能性はあります。
株主名 |
保有割合 |
ロックアップ |
冨田 和久 |
28.50% |
180日間 |
森﨑 高広 |
5.00% |
180日間 |
彌永 玲子 |
4.51% |
180日間 |
加賀電子(株) |
3.75% |
90日間or1.5倍 |
(株)ユニリタ |
3.47% |
90日間or1.5倍 |
日本アジア投資(株) |
3.33% |
90日間or1.5倍 |
山代ガス(株) |
3.33% |
90日間or1.5倍 |
(株)ゼネラルアサヒ |
2.91% |
90日間or1.5倍 |
イメージ情報開発(株) |
2.78% |
90日間or1.5倍 |
K&Pパートナーズ1号投資事業有限責任組合 |
2.64% |
90日間or1.5倍 |
同社の大株主は創業者の冨田社長で同社株の28.5%を保有しています。第2位には取締役の森﨑高広氏で5%を保有しています。
その他取引先の企業やVC、従業員および役員が株主に連ねます。
売出は冨田社長のみで、6万株の売出です。大株主には180日もしくは90日および公募価格1.5倍のロックアップが掛かっており、上場後のエグジットリスクは非常に少ない案件です。
公募は1.8億円の資金調達で、事業拡大のための採用費や人件費、サーバーやストレージ機器等のソフトウェア購入費、長期借入金の返済に充てられる予定です。
売出株より公募株の方が多く、資金調達メインのIPOです。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「ピー・ビーシステムズ」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
|
|
割当率 |
株数 |
主幹事 |
エイチ・エス証券 |
84.25% |
202,200株 |
幹事 |
SBI証券 |
8.75% |
21,000株 |
FFG証券 |
3.50% |
8,400株 |
|
西日本シティTT証券 |
0.88% |
2,100株 |
|
岡三証券 |
0.88% |
2,100株 |
|
東洋証券 |
0.88% |
2,100株 |
|
エース証券 |
0.88% |
2,100株 |
今回の主幹事はエイチ・エス証券が主幹事を務めます。その他SBI証券含めた6社が幹事を務めます。地元の地銀系証券であるFFG証券や西日本シティTT証券が幹事に名を連ねています。公募株数が少ないため獲得はまず難しいでしょう。
著者のまとめ
近年企業の多くが取り組む社内クラウドの構築に寄与している会社です。日本の大多数を占める中堅企業をターゲットとして事業展開をしているため、これからの成長には期待できそうです。
また特許取得の立体3Dシアター事業がこれから伸びる可能性があるため、益々期待できそうです。福岡地場の企業として地元の買いを集めそうです。時価総額も小さいため将来性を見据えた投資に妙味があるかもしれません。